画像の靴は、今年の秋冬に発売予定のローファーです。
素材は、弊社ではめずらしくクロコではなく、リザードを起毛させたヌバックで、色はバーガンディーです。
販売開始までには複数色をご用意する予定です。
このスタイルは既に販売しているクロコローファー SA809と同じです。
実は、私は自社のローファーをいつ履こうかと、ずっと心密かに狙っていました。
そして、この秋冬新作の試作第1号が出来てきたので、このタイミングとばかりに念願をかなえることにしました。
成人して以来、私はレースアップばかりで、あまり革底のローファーを履いてこなかった様に思います。
しかし、地元で通っていた高校がカソリック系の厳しい学校で、制服制帽は当たり前で、黒い学生鞄に靴は黒い革靴と決められていたので、高校3年間はずっとローファーでした。
余談ですが、その当時は上から下まで真っ黒だということで、近所の口の悪い女子高生からはカラスと揶揄されていました。
この靴をおろした日は、久しぶりのローファーに心浮き浮きでした。
履き始めは、こんなにも自分の足にあった靴があったのかと思うほど快適でした。
ただ、しばらくすると、左右ともにそれぞれ異なる問題が発生してきました。
まず、右足の方が左に比べ少し緩い様な気がしてきたのです。
そう言えばと、思い当たる節はありました。
ここ数年気になっていたことで、それは体質の変化か、はたまた加齢のせいか、足が少し痩せて肉が薄くなっているのではないかと感じていたのです。
ですから、通常私はスニーカーやドレス靴でも25.5cmを履きますが、ヒモで締めないこともあり、ローファーはひとつ小さい25.0cmを選択しました。
歩いていて踵が抜ける程ではないのですが、それでも右足の方は踵と靴の間にほんの少しだけ隙間ができるのでした。
気にしなければどうということはありませんし、これは右足の前半分に前足部用の中敷きを入れることで解決できそうでした。
問題は、左足の方です。
私はこれまで自分の足を甲高とは思っていませんでした。
しかし、左足の甲が締め付けられて痛くなってきたのです。
前述と同様に、足の肉が薄くなってきたのが原因の一つかも知れません。
このローファーはマッケイ製法でできていて、ワイズは3Eあるので、返りは良く、足入れはとても良いのです。
ただし、足の甲の肉の薄いところを締め付けるので、そこをどうにかしなければ、今後このローファーを履き続けることは難しそうです。
さて、そこで登場するのが、タンパッド。
タンパッドとは、靴のベロ部(またはタン)と呼ばれる甲部の裏に貼る、サイズ調整用パッドのことです。
足の下に中敷きを敷いて、よく靴のサイズを調整しますが、足の甲部が薄くて靴が脱げやすかったり、甲があたって痛い時に、タンパッドで調整します。
締められて痛いところにタンパッドを貼り、甲の内革と足の間の緩和剤にする訳です。
タンパッドの持ち合わせがなかったので、化粧用のコットンシートを一枚拝借し、その片面に両面テープでローファーのベロの裏側に貼り付け、試し履きを行ないました。
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