2020年4月6日月曜日

白いワニ革ベルト


ベルトのご注文を受け賜わりました。

素材は白いワニ革です。



ワニ革に白と言うのはあまり見かけません。

これは、染料に白がないと言うことが大きな理由だと思われます。



さて、今回はバックルが特注品です。

左側が私どもが標準で使用するベルトのバックルで、右側のものが今回特別にご用意したものです。

基本的に革の部分はこれまでと同じ仕様で、バックルだけが異なります。

従来のベルトはバックルの中央についたピンをベルトの反対側の端にあけられた穴に差して留めます。


  
 今回は反対の端をこのバックルの内側に差し込む方式です。
  

  
 バックル本体の表部には、ベルトに使用しているものと同じワニ革が貼り付けられています。
  


このバックル部は反対側に折れ曲がる様になっています。
 
このバックルのポイントのひとつは、この赤い丸で囲った内側に隠れた突起です。


  
 バックルは横から見るとこの様に折れ曲がります。
  
 

  
バックルの裏に隠れた突起が、ベルトの反対端の裏側にあるジャバラ部に引っ掛かり、固定できるようになります。
 


ジャバラ部に結構な長さがあるので、この範囲内で任意の位置に突起を引掛けることで、適切な長さに調整できます。



私の記憶では、何十年か前まではこの種類のベルトはバックル部で革を挟むだけで、この様な突起とジャバラ部で固定するようにはなっていなかったと思います。


 
細かいところですが、この辺が時代の進歩ということでしょうか。

2020年4月3日金曜日

濃紺のワニ革ショルダー


綺麗なバッグが出来上がりました。

まず、弊社のデザイナーがお客様にお会いし、旅行にご利用になられるショルダーをということで受け賜わり、ご要望に見合うデザインでご用意しました。

世界に一つしかない、おひとりのお客様だけのワニ革ショルダーです。



2枚の50cm台のポロサスを用意し、表面、背面ともに1枚づつそれぞれの真ん中を裁断しています。

ですから、ワニの斑は両面とも中心から外側に向け左右対称になっており、角から少しづつ小さくなりやがて丸くなるところまでが一枚続きで表現できている贅沢な使い方をしています。



背面の真ん中にファスナーがあったりするのが少しもったいないと感じてしまいます。

写真はフラッシュのせいで少し色合いが変わって見えるのですが、ほぼブラックに見える程の濃いブルーです。



表面にはカブセが付いており、その下は二つに分かれたポケットになっています。



金具類はファスナーを含め、革の色にマッチしたゴールドを使用し、バッグの印象を引き締めています。



背面にあるファスナーを引くと、



常時は隠しマグネットで固定した片方のサイドがL字に開き、その内側はお財布機能が内蔵されています。



内側には赤いゴート革(山羊革)を使用し、ポケットが二つとペン挿しが付いています。



弊社ではバッグのご注文をお受けするにあたり、最初にお客様がご希望のバッグのイメージをデザイン画で具現化します。



今回は旅行にお持ちになる為に必要な用途をお伺いし、デザイン画レベルでまずそれらの機能をバッグに取り込むようにしました。



その後に、一度仮縫いモデルと呼ばれる仮材を使った現物大の試作品を作り、使い勝手やサイズ感をご確認いただきます。

その仮縫いモデルにお客様からご了承を得た後に、本革の裁断から始まる製品作りに着手します。

ワニ革の品質、バッグの形状と機能、適切な部材の選定、製作する職人のレベル、どのプロセスにおいても納得いくまでのこだわりをもって、お客様に感動をお届けできる商品作りを心掛けています。

受け賜わった商品が完成するまでは、ひとつの物語になる程です。



いずれどこかのテレビのドキュメンタリー番組で取り上げていただいても、結構良いプログラムが出来上がるのではないかと思います。

「情熱大陸」さん、「プロフェッショナル」さん、ご興味ございませんでしょうか。

2020年3月28日土曜日

ブラックのミドルカット no. 3389


クロコのミドルカット no. 3389をブラックでご注文いただきました。

この種類のミドルカットを販売するメーカーが他にあまりいらっしゃらないということからでしょうか、この商品は結構人気です。



no. 3389は定番にはなく、パターンオーダーのみでのご案内となっておりますので、ご注文を受け賜わってから約3カ月ほどでお届けとなります。

受注後の生産開始ですので、お好みの色でご用意させていただけるのですが、ミドルカットの場合、受け賜わる色は今回のお客様の様なブラックと、あとはホワイトが多いようです。

アッパーの色に合わせ、アウトソールもブラックかホワイトの2色からご選択いただけます。

尚、今回はご用意していませんが、ご希望があれば、この商品に限っては、アッパー革の内側の履き口から下方向にファスナーを取り付け、脱ぎ履きしやすくすることができます。



時々、このno. 3389をハイカットと呼んでご注文される方がいらっしゃいます。

そして、それは決して間違いではありません。

以前、no. 3389よりも高い位置で足首を覆う靴があったので、そちらをハイカットと呼び、その流れから no. 3389はミドルカットと呼ぶようになりましたが、ハイカットでも良いと思います。

しかし、このご注文を受け賜わるに際し、最初からミドルカットと呼ぶ方がいらっしゃった場合、私どもはその方は「ダーミ」をよくご存じのお客様だと認識できるのです。



このミドルカットには、ハトメが片側に9つ付いており、納品の際には一番上まで靴ヒモを通してお届けしました。

しかし、実際に履かれる時は、上から二つ目くらいを残して、長めに残ったヒモを足首部に一周回して結ぶというのも悪くないと思います。



オシャレな大人にしか見合わない、クロコのミドルカット。

カッコ良く決めていただきたいと思います。

2020年3月26日木曜日

そごう大宮店 ダーミオーダー会


3月27日(金)から29日(日)までの3日間、そごう大宮店にて、クロコスニーカー DAMI(ダーミ)のオーダー会を予定しております。

場所は、6階紳士靴売り場になります。

定番クロコスニーカーの販売はもちろんのこと、スリッポンやミドルカットで受け賜わるパターンオーダーをご用意しています。

ニュースでは週末は外出自粛要請などと言われているこの時期、大変恐縮ではありますが、百貨店が開いている間は私どもも経済活動を継続させていただいております。

何卒よろしくお願い申し上げます。


こちらは昨年行なわれたオーダー会の展示の様子です。

2020年3月25日水曜日

ブラウンのクロコスニーカー no. 2979


クロコスニーカー no. 2979をパターンオーダーでご注文いただきました。



ワニ革の色は「CUOIO」と呼ばれるブラウンに、ソールをブラックで受け賜わりました。

CUOIOはイタリア語では皮革を表す言葉ですが、色の場合はブラウンになるそうです。



横から見た靴のシェープにこの色合いがいい感じです。



ブラウンのアッパーにブラックソールという定番でご用意しても良さそうな感じですが、実際にこの組合せはパターンオーダーでしか実現しません。

ありそうで、他にはないというところでは、お客様は上手なご選択をされたと思います。



この靴を後方から見ると、胴部の大きめの斑に対し、踵のT字部に小さめの斑が良い具合にマッチしています。

もちろんこれは、一枚の革の異なる部位から異なる形を裁断し、それらを組み合わせてできたレイアウトで、ワニ革だから可能となる魅力の一つです。

2020年3月24日火曜日

ナチュラルのクロコスリッポン no. 3625


パターンオーダーでご注文をいただいたクロコスリッポン no. 3625です。



前回の記事でご紹介したスニーカーと前々回のスリッポン、ともに「GRIGIO 12」というライトグレーでしたが、今回の色はナチュラルです。



こちらの画像はパターンオーダーを受け賜わる際にお見せする弊社の革見本帳内で、ホワイト系をそろえたページです。

左上に「WHITE」、その下に「GRIGIO 12」、そして右上が「NATURAL」です。

撮影時のフラッシュで特徴がかき消され、この画像では違いが分かりづらいと思いますが、GRIGIO 12は基本的にグレーですからブラックとホワイトの中間色になります。

NATURALは、言葉では自然や天然を表しますが、ここでの色的にはホワイトに少しベージュが入った感じでしょうか。



NATURALはどちらかと言うと優しい色合いで、以前定番色に加えたこともありました。



これまでのご説明通り、右と左の靴のワニの斑は左右対称になっています。

今回は甲部の斑を縦に取っていますが、これはお客様のご希望でした。

本来弊社では、たとえパターンオーダーで受け賜わった場合でも、ワニの斑の形や大きさのリクエストにはお応えできないことになっています。

ただ、どうしてもというお客様には、「保証はできません」という前提で、イタリアへ発注の際にお客様のご要望をコメントで付け加えています。

今回は運良くご希望が叶えられたようです。



ホワイトではなく、グレーとも違い、NATURAL。

このこだわりが、オシャレということでしょうか。

2020年3月23日月曜日

ライトグレーのクロコスニーカー no. 2979


パターンオーダーでご注文をいただいたクロコスニーカー no. 2979。

色は、前回ご案内のスリッポンと同様に弊社では「GRIGIO 12」と呼ばれているライトグレーです。

前回のスリッポンと今回のスニーカー、ともに同時期のオーダー会でいただいたご注文ですが、お客様は別々の方でいらっしゃいます。



今年はゴールドやシルバーといった派手目系が流行るとおっしゃる方もいますが、こういったライトグレーも結構良いのかも知れません。

定番色にホワイトがあるのですが、ホワイトではなく、敢えてライトグレーをお選びになられたお客様のお気持ちは、なんとなく分かる気がします。



スリッポンの時のご説明と同様に、右の靴と左の靴のワニの斑の形はどこを取っても左右対称になっています。

天然の素材ですから完全に同じものはないのですが、同種類同サイズの2頭のワニの右と左の対象となる部位が裁断され、縫製されています。




さて、最近になってよく思うことがあるのです。

私は販売側の立場のものとして、クロコスニーカーを常日頃履いています。

そうするとどういう訳でしょうか、いつの間にかワニ革の靴を履くことを当たり前と感じ、ワニ革以外の靴は履きたくはないと思ってしまうことがあります。

例えば、自分の履いている靴に目を落として、そこにワニの斑がないと、何だか物足りない気持ちになるのです。



布や合皮だからと言った素材のことではなく、たとえ高級な牛革を使用していたとしても、先端の丸くなったところがツルツルのプレーン状態ではイヤだと思ったりするのです。



いつの間にか、ワニの斑の魅力に取り込まれてしまったでしょうか。

いや、実はそこには自分自身を主張できる個性が既に生まれているからなのかも知れません。