出来上がると、もの凄いバッグになっていました。

隣りにiPhoneを置いていますので、その大きさがお分かりいただけると思います。

四角の斑が綺麗に並ぶ60cm台のポロサスを3枚使用した、カブセ付きのボストン。
実質サイズは、37㎝x49㎝x20㎝です。

-左側部-
ワニ革は他の皮革と比べ、使用できる面積が限られている分、サイズの大きなバッグは作り難いと言われています。
革にツギハギがあれば、大きなバッグにも対応できるでしょうが、大きな部分を1枚で作ってしまうのが、希少素材のワニ革で作る醍醐味ではないでしょうか。

-背面-
私どもも、常々いつかはワニ革で大きなボストンバッグを作りたいと考えていました。
そして今回、このバッグのお客様からご注文いただいたことで、ようやく念願をかなえることができました。

-右側部-
まず、1点お伝えしたいのは、今回使用したワニ革がヘンロン社が保有した超の付く特別品だということです。
世界一のなめし技術を誇るシンガポールのヘンロン社では、数年前からルイ・ヴィトングループが資本参加を始め、今年からは完全にその傘下となりました。
今回は、ヘンロン社内で本来ルイ・ヴィトンの商品だけに用意される最高級のワニ革を10枚だけ日本に持ち込み、そこから3枚を使用して、このボストンを作りました。

-天面-
バッグの作製にあたっては、まずワニ革クラストの状態をお客様にお見せし、色をお好みのブルーグレーに染色するところから始めました。
さて、ここからはバッグの内側に付いてです。


衣服を脱がす様に、中央で留められたベルトを外し、

カブセ部を開けると、

内部には、まずスラックスバインダーが収められています。

旅行用のバッグですから、替えのパンツを伸ばしたまま挟めるようにしています。

そして、そのバインダーを取り出すと、その下にポーチが入っています。

スラックスバインダーとポーチも含め、すべてお客様のご要望に沿ってお作りしました。

ポーチの中には、旅行の際に持参されるものがすべて納まる仕切ネットを使ったオーガナイザが入っています。

デザイナーがお客様のお持物それぞれのサイズを計測させていただき、すべてが入るように設計しました。

-正面-
このバッグの出来ばえには、私どもは満足以上のものを感じています。
尚、お客様のご好意で、今回ご紹介したワニ革ボストンは、日本橋三越本店2階バッグ&ラゲッジとなりのイベントスペースで展示されました。
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