2020年2月9日日曜日

ミディアムブラウンのクロコドレススニーカー


ミディアムブラウンのスニーカー no. 3604。

スニーカーですが、片側4穴の外ハネを採用した革靴の様なドレスタイプです。



素材は、甲部先端のキャップ部にクロコを使用したストレートチップを形成し、それ以外の部分はカーフ(牛革)との組み合わせになっています。

製法はこれまでのヴィンテージ系スニーカーと同様に、染色前のクラスト革でアッパー部を先に組み上げた後、ドラムに入れ洗うように染め上げるので、革が足あたりの良い柔らかさになります。



横から見たシルエットの良さもさることながら、言葉では言い表せない履き心地の良さがあり、私のお気に入りの1足です。

お試し履きなどではなく、日常に履いていただいた方にしかお分かりいただけないのではと私自身思っており、この感覚をどれだけのお客様にお伝えできているかと不安に思っていました。

ところが、・・・




先日、百貨店のオーダー会でお一人のお客様がこのミディアムブラウンの no. 3604ご購入になられました。

直接お聞きした訳ではないのですが、その方は既にこれと同じものをお持ちでいながら、履き心地が良いのでもう1足買っておこうということだったそうです。

この話を聞いた時、ようやく私は同じお気持ちを共有するお客様がいらっしゃると感じることができました。



実はこのドレススニーカーには、エラスティックのシューレースが使われており、靴ヒモが伸び縮みするので、脱ぎ履きする際に靴ヒモをほどく必要がありません。

しゃがんでヒモを結ぶという面倒くささがないために、玄関に他の靴と一緒に並んでいても、自然にこのスニーカーの方に足が向いてしまい、ヘビーローテーションになりがちです。


使用する革とラバーソールの柔らかさに加え、外ハネがエラスティックレースにより、歩いている時にでさえ少し広がったり戻ったりするのが、履き心地の良さにつながっていると思います。

基本的にはスリッポンと同じ原理ですが、ヒモの結ぶ位置で自身にあった強弱を調整できるのは優れたところです。

しかし、この広がったり閉じたりする負荷がエラスティックレースにかかるので、結び目がほどけてしまう可能性も高くあります。

ですから私どもはこの靴に限っては、靴ヒモがほどけにくい「ベルルッティ―結び」と言われる結び方をおすすめするようにしています。

ベルルッティ結びは次の様な結び方です。



外ハネの穴に靴ヒモが通った状態から、
 


一度、両端のヒモを結びます。



そして、更にもう一度片方のヒモをもう一方にくぐらせ、2重に結びます。


 
片方に輪っかを作り、



もう一方をぐるっとくぐらせ、普通のチョウチョ結びにします。



そして、くぐらせた輪っかを更にもう一度同じところに通し、2重のチョウチョ結びにします。



左右の輪っかの両端を引き、2重に巻いたチョウチョ結びを完成させます。



左右のヒモの長さを調整し、出来上がり。

ネット上で「ベルルッティ結び」と検索すると、複数の方が分かりやすく動画で案内されていますので、ご参考にしてみてください。

一つのコツとして、この no. 3604に限っては、結び目はきつく締めても、片側に4穴、両方で8穴に通ったヒモは外ハネが開きやすいように緩めにしておくことです。




残念なことに、このミディアムブラウンのドレススニーカーは在庫が薄くなってしまい、この記事を書いている時点でサイズ40と42でのご提供しかできなくなっています。

ですので、現在は特定の取扱店による、特別価格での販売を行なっています。

40は24.5~25.0cm、42は26.0~26.5cm相当です。

もしご興味いただいたお客様がいらっしゃれば、取扱店をご案内しますので、ダーミジャパンまでお問合せください。

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