2016年1月7日木曜日

no. 3575 プレーントゥのダークブラウン


 こちらの靴は、現在私が履いているDAMI no. 3575 ダークブラウンです。

元々この靴はドレス靴とスニーカーの中間に位置付けられた商品でした。

例えば、イタリア製の一流ブランドでアッパーがすべてワニ革のカチッとしたドレス靴であれば、価格は50万円を下らないのではないでしょうか。
人生のどこかで一度は履いてみたいと思っても、簡単に購入できる金額ではありません。
また、購入したとしても、合わせるファッションが限られることもあり、履く機会はそんなに多くはないかも知れません。



ではそこで、ドレス靴の内ハネや外ハネと言った型でワニ革を裁断し、弊社のヴィンテージスニーカーと同様に後染め方式でワニ革が柔らかいドレスタイプの靴を作ることにしました。
そして、アウトソールをラバー製にして履き心地を良くします。
色もありがちなブラックではなく、ダークブラウンに靴ヒモとミッドソールをレッドにしたものと、ブルーに靴ヒモとミッドソールをグリーンにしたものを用意し、カジュアル感を出すようにしました。
最後に、価格は消費税を含めても10万円代でご用意できる靴を作ってはどうか。

形はドレス靴ですので、ジャケットに合わせても違和感はありません。
ラバーソールですし、色も明るめですので、カジュアルファッションにも合わせられるので、履いていただく機会も格段に増えると思いました。

これらが、no. 3575ダークブラウン、no. 3576ブライトンブルーの商品コンセプトでした。

しかし、販売開始後、時々お客様から「アウトソールが白でなければ購入したのに。」というお言葉をいただきました。
年齢が高めのお客様の中にはスニーカーは履かないという方もいらっしゃり、白ソールに抵抗があるというのが主な理由のようでした。

そこで、弊社がお世話になっている修理職人さんと相談し、ビブラム社製の黒いラバーソールを付け替えられるようにしました。
それが、最上段画像の私のno. 3575です。

黒いラバーソールに付け替えられると言っても、標準品はイタリアで白ソールで作られて来るので、交換はあくまで国内の修理対応となり、別途費用が掛かります。



左が黒ソールに交換したno. 3575、右が標準の白ソールのものです。
黒ソールのものは履き始めてから8カ月ほど経ちました。

履いていて気付いたのですが、ビブラム製のソールは純正のものに比べ少し硬いようでした。



そこで、靴底の前から3分の1ほどのところにV字の溝を3本入れてみました。
そうするとどうでしょう、「返り」が良くなり、とても歩きやすくなりました。
(返りとは、靴底の屈曲する部分のことです。この部分がしなやかに曲がることが良い靴の一つの定義とされています。)

no. 3575の中敷きには元々クッションは入っているのですが、私は更に柔らかくしたかったので、市販の中敷を差込み、履くようにしました。
同じ靴ですが、簡単な処理を行うことで、格段に快適になりました。
この靴は元々ヴィンテージ製法ですので、もう少し履いていくともっと良くなってくるような予感がします。
ヘビーローテーションになりそうです。



 大変残念なことですが、今回ご案内した DAMI no. 3575ダークブラウンとno. 3576ブライトンブルーは生産中止となります。
現行の国内在庫は、1月13日からの伊勢丹新宿店 メンズ館地下1階でセール販売となります。

数に限りがありますので、ご興味いただいたお客様にはお早めのご購入をお勧めいたします。

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