2023年10月31日火曜日

久しぶりの内視鏡検査その2

下部内視鏡検査は、月曜日に設定されていました。

前日の準備として、午後7時頃までに夕食を終え、就寝前に下剤を飲んでおかなければなりません。

しかし、その前日の日曜日は取引先で行なわれたイベントの最終日にあたっており、その撤収を終え、帰宅すると既に午後8時を超えていたので、夕食は諦め、下剤を飲んで就寝しました。


さて、検査当日、午前8時半までに最初の排便を終え、2リットルの腸管洗浄剤を2時間かけて飲み、検査前に腸内をきれいにしておきます。

もう何度かやっているので、結構慣れたもので、最初の1リットルを飲み終えた頃からトイレに行くようになり、前日の夕食を抜いたことで、洗浄剤を飲み終える2時間後には透明な水が出てくるようになりました。

病院が歩いて5分もかからない場所にあるおかげで、ここまでの工程は自宅で行ない、午後の予約時間前に病院に行き、受付けを済ませ、検査室の前で待つことに。

体温測定と血圧測定を行った後、名前を呼ばれ、カーテンの仕切りだけの更衣室で下着や靴下を含め着衣を全部脱ぎ、薄いガウンとお尻のところに穴の開いたパンツを着用します。

腕に点滴をつないで、待合の大きな椅子に座り、しばらく待機。

その後、看護師さんに連れられてドクターの待つ処置室に入り、少しの会話のあとにお尻に麻酔のジェルを塗られ、左向きに寝た状態でいよいよ肛門から内視鏡が入ってきます。

ドクターはマスク越しでしたが、若い女性で、お尻を見られる恥ずかしさもあり、ラッキーなのかアンラッキーなのか分かりませんでしたが、腕は確かであって欲しいと願うばかりでした。

手術後に早く帰れなくなるのが嫌だったので、今回は麻酔を使わない設定でお願いしました。

内視鏡が奥へ入っていき、その後仰向けになり、看護師さんにお腹を押され、しばらくすると痛みが出てきたために、私はつい「いたたたた」と小さく声を発してしまいました。

後から思うと、ドクターはこの時この手術が長くなると察したのでしょう、麻酔を使いましょうと言われ、途中まで入れた内視鏡をスルスルっと抜いてしまいました。

「せっかくここまで我慢したのに、何ちゅうことしてくれるんだ!」と思いましたが、その状態で私に交渉の余地はありません。

腕に刺さった点滴チューブのバイパスから麻酔薬を投与され、頭がボーっとしてきましたが、意識ははっきりしていました。

手術が再開されましたが、前回の検査と同様に腸内に癒着がある様で、ドクターは「決してあなたのせいではないのですが」と言いながら、カメラを進めるのに少し手間取っている様でした。

内視鏡が奥まで届いた後、ドクターは「いくつかポリープがありましたので、取っていきます。」と言われ、まず最初のひとつをサクッと取ってしまいました。

二つ目からは、薬液を入れたのかポリープを中心に周辺がグレーに膨らみ、その中心のポリープに針金の様なものを引っかけ、電気で焼き切った様でした。

そして、その後に縦に開いた傷口を大小3つほどのクリップで留めていきました。

実は、私は10年以上前に一度大腸のポリープを取ったことがありました。

その時は、内視鏡の先からポリープに向けドスンと針を刺し、通電させてその周辺を焼き、そこをハサミのように開く爪でバックっとつかんで剥ぎ取り、大きな穴が開いたのをおぼえています。

10年ちょっとでこんなに手法が変わったのだと、この時医学の進歩を感じました。

結構な時間を要しましたが、結局今回は直径5㎜以上、中には10㎜に近いものを含め6つのポリープが切除されました。

前回の検査では経過観察という事で終わっていましたが、今回のドクターは「切り時だったと思うので、良かったです。」と自分ごとの様に言っていただきました。

実はここは重要なポイントでした。

患者も病院から見て顧客と考えた場合、医師が顧客に寄り添って治療にあたっていると感じることは、顧客満足度をかなり向上させます。

手術の前は、経験値を含め若い女性の医師で大丈夫だろうかと考えたりしました。

しかし、私のために一生懸命治療していただいていることを認識し、信頼感が生まれると、この人におまかせしようと、少々のことが起こっても許してしまうような気持ちになります。


6つの傷口それぞれを複数のクリップで留めてもらい、これらは傷が治れば自然に取れてきて、排便と一緒に出てくるのですが、患者はそれには気付かないでしょうとの事でした。

腸に痛覚はないので、ポリープを取っても痛みはありませんが、これから2週間は食事での刺激物と飲酒は控え、遠出を避け、過激な運動はしない様にと言われました。

「ゴルフでさえ傷口が開き、出血した人もいますよ。」とドクターは言われ、「そうか、ゴルフでもかー」とこの時は思ったのですが、よくよく考えるとポリープ切除後のゴルフは結構危険なスポーツです。

なぜなら、ロングホールでドライバーを振った際のフォロースルーでグリップが首の後ろまで来た状態では、体はねじれ、下腹部には相当な負荷がかかります。

「ゴルフでさえ」などではなく、ゴルフはかなり高い確率で出血の原因になるだろうと思いました。

きっとこのドクターはゴルフはされないのでしょう。

2週間も禁酒をした後の一杯目のビールのおいしさは相当なものだろうと想像すると、今からそれは楽しみです。


以前ポリープを切除した際は、一箇所だけだったのですが、一泊の入院は必須ですと言われ、術後しぶしぶ入院手続きをとりました。

しかし、今回は6つも取ったのに、事前に入院を拒否していたのが受け入れられました。

これも、10年の歳月が成す医療技術の進歩によるものだったでしょうか。

手術後は診察ベッドに腰かけ、ドクターの話を少し聞き、事前に行っていた血液検査と尿検査の結果はどちらもキレイで問題ありませんと教えてもらい、私の下部内視鏡検査は終了しました。

麻酔薬を使用したので、看護師さんから最低30分は休んでから帰るようにと言われ、ゆっくりした後に受付で精算を済ませ、病院を後にしました。

前回の4年前はポリープを取らず、検査だけでしたので、診療費は5,090円でした。

今回はポリープを取ったので、倍くらいになったのではないかと思っていたのですが、自己負担額はなんと25,120円になっていました。

再診料74点+手術5,079点+病理検査3,220点=合計8,373点(x3円≒25,120円)

今日は検査中の何より、この大幅に予想を上まった診療費が一番のショックでした。

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