こちらは以前にもこのブログ内でご案内したことのある、デニム色のワニ革を使ったトートバッグです。
裏革に赤い山羊革を薄くすいて貼り合わせており、ワニ革の裏の模様が山羊革の表面に浮き出ているので、まるでワニ革一枚だけで作ったかのように見え、私どもでは一枚仕立て風と呼んでいます。
さて、先日このワニ革トートをご購入いただいたお客様から、バッグの口に開き止めをつけて欲しいとのリクエストを受け賜わりました。
車のシートの上に置いて横に倒れた時などにバッグの口が簡単に広がって、中身が出て来ないようにしたいというのがその理由でした。
そこで職人さんとデザイナーが相談し、開き止めの方法をいくつか選択し、お客様にご提案しました。
結果的にお客様がお選びになったのは、脱着可能な金具でフック留めする方法でした。
取り外すとこんな感じです。
金具も角や丸などいくつかご案内しましたが、取り付けやすさを優先されたようで、丸みのあるフックになりました。
バッグの上端に短く細いワニ革を縫い付け、その先にナス管と呼ばれる金具と、
D管と呼ばれる金具を取り付けています。
この職人さんの凄いところは、このフックの根本に短く細いワニ革を、元からある縫い目穴と同じところに上から手で縫っているところです。
表から見ても、裏から見ても、後から付けたということがまったく分かりません。
このトートをお買い上げいただいたお客様にも、喜んでいただけたのではないかと思います。
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