2022年3月29日火曜日

今日は満開でした


今日の桜は満開でした。

とは言っても、何を持って満開と言えるのか、ちょっと分からないところはあります。



と言うのも、前回の桜の記事「夜桜を見てきました」でもお伝えしたように、同じ花見エリアでも、場所によって咲き方に差があるのです。


歩道にも結構な量の散った花びらが落ちていましたので、ピークを少し超えたところではないかとは思います。

しかし、咲いている花を近くでよく見ると、まだ完全に開かず、つぼんでいるところもいくつかあったりするのです。



ここは公園や神社などの平地と違い、高いビルに日光を遮断されたエリアがいくつもあることが、その理由かも知れません。


大同小異。

多くの花が咲いていると、それで満開ということになるのでしょうか。



木の下に立って上を見上げると、桜の花で空は埋めつくされていました。

この状況は、しかし満開です。



今日は空は薄曇りで、風は少しひんやりしました。


少し川下の方まで足を延ばし、異なる咲き方をした桜を楽しみました。




ここは都内でも有数の花見スポットなのですが、他とは大きく異なることが一つあります。

それは、せっかく花見に来ても、ゆっくり楽しんでいられないということなのです。



シートを広げ、座って会食を楽しむどころか、立ち止まることも許してもらえません。

交通整理のオジサン達が歩行者に向かってうるさく不必要に笛をピーピーならします。

歩道なのに一方通行にして「ここから入るな」だとか、「立ち止まるな」、「ここで写真を撮るな」など、人が一箇所にとどまらない様に移動をせき立てます。

更には「車が来ている」、「バイクが来ている」とこちらに向かってわざわざ大声を出して注意してきます。

「いちいち言われなくても、ちゃんと目が2つ付いているから見えとる」と言い返したいところです。



彼らも仕事なのでしょうが、せっかくの花見の気分を台無しにしてしまいます。


いっそのこと、この時期だけこのエリア一帯の車両進入を遮断し、人が自由に移動できるようにしてはどうかと思います。

大きな幹線路でもなく、この人混みの中にわざわざ車で入ってくる必要性を感じません。





さて、これが今年最後の花見になると思います。


 さあ、来年のこの時期をもっと楽しいものにするために、この一年頑張っていきましょう。

2022年3月28日月曜日

クロコドレス靴 SA810 オレンジ


クロコドレス靴 Shikibu SA810 外ハネ式のオレンジです。


この外ハネ式は、アメリカではブルーチャー(Blucher)、またヨーロッパではハネ部が競馬のゲートの形に似ているため、デルビー(Derby)と呼ばれたりしています。



外ハネ式はハネ部が胴部の上に縫い付けられているので、内ハネ式に比べ、ハネ部の可動域が広く、脱ぎ履きしやすいという特徴があり、印象的にはカジュアルな「動」のイメージです。

相対して内ハネ式は、胴部の革とつながった一体型で「静」の穏やかな印象を持ち、よりフォーマルに適していると言われます。


普段は上から足元へ見下ろす靴ですが、外ハネのドレス靴を真正面から見ると、そのフォルムが綺麗なことに気付きます。

それがクロコ革で、さらにオレンジ色だったりすると、少し芸術的に感じ、オブジェのように飾って置いても良いかなとも思います。


甲部先端は、切り替えのあるストレートチップやウィングチップではなく、穴飾りもない一枚つながりのプレーントゥを採用しています。

ワニ革という既に印象的な素材を使用し、腹部中央の斑の並びが最も綺麗な部位を、一番目立つ靴の甲部にできるだけ広く使うことが最適で、贅沢と考えるからです。



さりげなく履きこなし、気付いた人が「えっ、ワニだったんですか?」などと言ってもらえると、ちょっとオシャレな気分です。

2022年3月27日日曜日

クロコドレス靴 SA808 レッド



クロコドレス靴 SA808 ホールカットのレッドが上がってきました。

一口にレッドと言ってもいろいろあり、カラーオーダーをご注文いただく際にはお客様がどういったレッドをお好みか、私どもは気を使うところです。




さて、今回の色を何と表現すれば良いか少し迷います。

濃いめの赤、またはワイン?

我々はそこまで細かく対応していませんが、ワインの場合、ワインレッドとバーガンディーとボルドーではそれぞれ異なる定義があるようです。

しかし、もしワインとするならば、これはライトやミディアムではなく、完全にフルボディーでしょう。



 個人の好みの問題もあるでしょうが、ファッションにも合わせやすそうで、良い色に上がってきたと私は気に入っています。

ただ、今回のように画像でその色をお伝えする場合、撮影時のフラッシュのせいで、現物の色を完璧に再現するのはとても難しく、それが少し残念ではあります。

「本当はもっと良い色なのに」などと思ってしまうのです。

2022年3月26日土曜日

夜桜を見てきました


桜を見に行こうと言われ、外は暗くなり始めている時間でしたが、重い腰を上げ外出することに。


東京は開花日から5日ほど経ちましたが、満開まであともう少しといったところでした。

この頃の桜の咲き方は、陽がよく指すところでは早めに花が開き、日陰の多いところではつぼんだままだったりと、満開前のまばらな様子を見比べるのが楽しかったりします。



ここの花見スポットは、川の両サイドに桜の木が長く並んで植えられていて、満開になると川に向かって花のトンネルができます。

近所の鉄道の駅が少し高いところにあり、プラットホームの端まで行って川を見おろすと、ピンクのじゅうたんが長く遠くまで伸びていて、それはふるえるほど壮観なのです。



川沿いをしばらく歩き、行き着いたスーパーでレモン酎ハイを入手。

それを片手に来た道を折り返し、家路に向かいました。


さて、昨年の今頃のブログ記事を見返してみると、「来年の桜の頃には幸せな時間を過ごせるように」と書いていました。

しかし、2年前に広がったコロナはまだ収束しておらず、海外では戦争まで始まるなど、人々が安心して幸せな時間を過ごせる世の中ではありません。



来年の今頃には皆が幸せに暮らせる世界になっていることを心から願います。

2022年3月18日金曜日

クロコ革とヤギ革メッシュのスニーカー




さて、いよいよスニーカーシーズンの到来です。

この DAMI no. 3357サファイアは、昨年の販売開始が8月になってしまい、少し出遅れ感があったのですが、一周回って季節がめぐってきました。



弊社の定番クロコスニーカー no. 2979と木型を同じくし、


アッパーは甲部に加え、ハトメのハネ部と


踵にワニ革を、


胴部にはメッシュのヤギ革を配しています。

メッシュ部分の裏にもしっかり牛革が貼られていますので、特に通気性が良い訳ではありません。

しかし、規則正しく編込まれ、整列したヤギ革と、天然が生み出すワニの斑の形とのコンビネーションがいい感じの外観を呈します。


お客様のよっては、アッパー革がフルクロコの no. 2979よりも、他素材と組み合わせたこの no. 3357の方がお好みだとおっしゃる方もいらっしゃいます。


そして何といっても、このサファイアブルーが春を呼ぶような色合いなのです。

2022年3月10日木曜日

クロコホールカット Shikibu SA808ブラック


クロコホールカット、Shikibu SA808をブラックでお届けしました。


一昔前まで、クロコ靴と言えば、ハイエンドの靴メーカーでも自社コレクションの最上位モデルのみにあてられ、色もほとんどがブラックかダークブラウンでした。

私どもはクロコを使った靴のメーカーですが、創業当初からこの高級素材を一部の特定した人達だけのものではなく、多くのお客様に届けたいと、カジュアル向けに多様な色で展開してきました。



その後、ドレス靴を本格的に取り扱うようになり、以来数年が経ちましたが、私どもがこのホールカット SA808をブラックでご用意したのは今回が初めてです。

ご注文後にお好みの色をお選びいただけるカラーオーダーでお届けしますので、これまでグレーやレッドなどクロコのドレスとしてはあまり市場で見掛けない色をお勧めしてきました。



しかし、今回の靴の完成後に再認識したのですが、黒光りするクロコのドレス靴はとても綺麗です。

派手な色に比べ、合わせるファッションに幅があるのは言うまでもありません。

もちろん光沢のないマット調のブラックでもご用意できたのですが、今回のお客様は思いっきり光らせて欲しいというご希望でしたので、テカテカに磨き上げています。

さて、納品時に立ち会ってはおりませんが、お客様はお気に召していただけましたでしょうか。



SA808は片足に一枚革で吊り込むホールカットで、ワニの中央部を裁断した、斑の一番綺麗なところが靴の上で表現されています。

製法は、軽く返りが良く、耐久性があるボロネーゼ式グッドイヤーウェルテッドです。

2022年3月6日日曜日

パターンオーダーで受け賜わりました2022 no. 2 クロコミドルカット その2

一般的な話として、人は愛されてないと感じると、何とか愛してもらえないかと頑張ったりします。

逆に愛され過ぎてしまうと、それを避ける様な行動に出てしまうこともあります。

愛していても、むやみやたらにそれを表現しない方が、愛され続けることにつながるのかも知れません。



さて、画像の靴はクロコのミドルカット DAMI(ダーミ) no. 3389ファンゴ(Fango)です。

弊社では、ミドルカットは定番在庫としてのご用意はありませんので、ご希望のお客様にはパターンオーダーによる注文をご案内差し上げています。



クロコ素材を使ったミドルカットスニーカーを供給するシューズメーカーはあまり多くないということもあり、このスタイルはパターンオーダーではよく受け賜ります。


このファンゴは「泥」という意味を持ち、ブラウン系の明るめの色ですが、素材との相性も悪くありません。

パターンオーダーでは24色の中からご希望の色をご選択いただけるのですが、ファンゴをお選びになるお客様は結構いらっしゃいます。



このミドルカット no. 3389は、甲部つま先から履き口まで、表から見える部分はソールとレースを除き、すべてクロコ革です。

特に胴部パートには広く一枚の革が使われているので、現物を横から見ると、迫力のあるフォルムを浮き立たせます。



弊社のパターンオーダーによるクロコスニーカーは、染色前のクラスト革で靴を成形した後、アッパーごとドラムに入れ製品染めをしますので、光沢のないマット調で仕上がります。

今回のお客様は全体的に光沢感が欲しいということでしたので、商品完成後に靴クリームで磨き上げました。

ですので、このミドルカットは弊社の通常のクロコスニーカーより少し光沢を発しています。




結構な人気があることもあり、このクロコのミドルカットは、どこかのタイミングで定番のラインナップに加えても良いのではと考えています。

それには今後長く愛される商品であることが前提なのですが、そのために押しつけがましいセールスプロモーションなどは商品価値を下げ、行き過ぎると、お客様は引いてしまうかも知れません。

そう考えると、むやみにうるさく宣伝せず、いつの間にか愛されているというのが一番良いと思うのですが。

2022年3月4日金曜日

クロコローファー Shikibu SA809オレンジ


クロコローファー、Shikibu SA809にオレンジです。


今回のお客様は良い選択をされたと思います。

クロコ革を使った革底のローファーで、これまで私はオレンジを見たことがありませんでした。

染色前のワニ革クラストで先に靴を成形し、後から色付けするカラーオーダーでご用意しますので、Shikibuはご注文後にお客様がお好みの色をお選びいただけます。

結果、完成したオレンジのクロコローファーは抜群の存在感を放っていました。



このローファーはシェープだけでなく、軽量で返りが良く、ワイズもありますので、履き心地は快適です。


クロコ革の専業メーカーがご提供しますので、右片足のどの部分の斑の模様と比べていただいても、左片足の斑と対称の同じ形になっています。

つま先方向に少しづつ色が濃くなっているグラデーションがお分かりいただけるでしょうか。



ここしかないでしょうとばかりに、踵部にあてられた斑のサイズも少し小さめで良い感じです。



さて、これから少しづつ暖かくなっていく季節に向けて、オレンジのクロコローファーは、大人のオシャレにお役立ていただけると思います。