2021年8月29日日曜日

クロコドレス Shikibu SA810 グレー&ブラック


別名ブルーチャー(blucher)とも呼ばれる外ハネ式で、クロコのドレス靴 Shikibu SA810が出来上がってきました。



Shikibuのドレスはカラーオーダーでご用意していますので、染色前のワニ革クラストで先に靴を成型し、ご注文いただいた後にカラーリストがお客様のお好みの色に染色していきます。

手染めですので、任意の部位にお好みの色付けができ、濃淡のあるグラデーションや2色使いが可能となります。




特に、SA810は片足に一枚のワニ革の中心部を裁断し、斑の形の一番良いところがあてられています。

カラーリストさんにより、その綺麗に並んだワニの斑の模様が上手く引き立つような染色が施されます。



今回お客様は、つま先と踵にブラック、ハネ部とベロ部を含む靴の中央に濃いめのグレーとなる2色をご選択されました。


クロコのドレス靴でブラックはありきたりな程よく見かける色ですが、グレーと合わせたグラデーションにすると、ブラック単色とはまったく異なる奥深い色合いになりました。


色によってこんなにも変わるのかと思うほど、外ハネ式のクロコ靴に違和感がなくなったと感じました。

自分が想像していたよりも断然カッコ良いのです。


ちょっとした社交の場にこの様なクロコの靴を履いて行き、周りの人から「カッコ良い」と思われるお洒落が世の中にもっと浸透して欲しいと思います。

しかし、まだまだクロコの靴に抵抗があるとおっしゃる方が多いというのが現状です。

この高級素材が一部の限られた人達のみでなく、より多くの方のお役に立てることを願う次第です。

2021年8月28日土曜日

カラーオーダーでご用意しました2021 no. 5


今回のカラーオーダーは クロコスニーカー no. 2979を2色使いでご用意しました。


甲部先端のU字ライン、靴ヒモを通すハトメ部と、


踵のT字部をブラックに染色しています。


そして、甲部からベロ部にかけてと、


サイドの胴部にシルバーを配しました。


 一見派手な色に見えますが、元々シルバーはファッションに合わせやすい色です。

そこにブラックと組合せ、際立ち感を少し緩和させています。


ブラックとシルバ―のクロコスニーカー。

実は今回はお客様からのご注文ではなく、私どもが能動的にご用意したカラーオーダーです。

カジュアルだけでなくジャケパンなどのセミビジネスに合わせ、仕事に履いて行っても面白いかも知れません。

オールシーズンいけると思います。

2021年8月21日土曜日

パターンオーダーで受け賜わりました2021 no. 5


パターンオーダーで今回ご注文いただいたクロコスニーカーは、ターコイズブルー(turquoise blue)でした。



ご存じの通り、ターコイズはトルコ石を意味し、一般的には緑がかった青色を表します。

また、緑みが強い場合には、ターコイズグリーンと呼ばれることもあるそうです。

ターコイズブルーはクロコという素材には他所ではあまり見かけない、しかしとてもオシャレな色です。




さて、画像をご覧になっただけでは分かりにくいとは思いますが、実は今回ご注文いただいたクロコスニーカーはサイズが大きめなのです。

弊社では、定番在庫でご用意しているサイズは39(24.0~24.5cm)から43(26.5~27.0cm)まで。

時々、サイズ44(27.0~27.5cm)があったりしますが、数が少ないので、売れてしまうと次に定番商品をバルクで入荷するまでは在庫にないといった状態になります。




今回ご注文いただいたターコイズブルーのクロコスニーカーは、サイズが46です。

センチで言うと29cmでしょうか。

イタリアのダーミ社ではサイズ46までは作れるのですが、通常はお試しいただくスニーカーが国内にないので、大きいサイズのお客様にご要望いただいてもなかなかご注文に至りません。

今回のお客様も、最初にサイズは大きめとご申告いただいたので、一応在庫にあったサイズ44に足を入れていただくと、入るには入りましたが、タイト過ぎて歩けないということでした。

多くの方はこの時点で諦めてしまいます。




今回は男気のあるお客様で、弊社のクロコスニーカーをお気に入りいただき、だいたいのサイズ感で46ではないかという予測のもと、ご注文となりました。

靴は小さいと履けませんが、もし仮に大きい場合は中敷きなどで多少の調整はできるということもあり、私どもも46が適切なサイズではないかと考えました。

ダーミジャパンもお陰様で設立後12年を超えていますが、サイズ46は今回を含め、まだ3回しかお作りしたことがありません。



先日、販売先の営業担当者さんにターコイズのクロコスニーカーをお客様先に届けていただきました。

結果として、サイズに間違いはなかったようで、ご用意した私どもも一安心です。




ダーミのクロコスニーカーの製作は通常とは異なり、染色前のワニ革クラストで組み立て縫製を完了し、それを中敷き革と一緒にドラムに入れ、染色を施します。

その後、更に洗浄と乾燥工程を経ることにより、この独特の風合いが生まれます。

足あたりが良く、やさしく包み込むようにフィットし、柔らかさを感じていただけます。

サイズ感だけではなく、履き心地の方もお気に召していただけることを心より願っております。

2021年8月17日火曜日

ワニとゾウのセカンドバッグ



ワニ革とゾウ革を組み合わせたセカンドバッグが出来上がってきました。

お客様からのご要望で、持ち手付近から手首に掛けられる様に革製の組みヒモが付いています。

組みヒモは日本の伝統工芸品のひとつで、今回は組みヒモだけ個別に専門職人さんに作ってもらいました。



ご覧いただける通り、このセカンドバッグは胴部と持ち手部にワイン色のワニ革と、



天面からつながった両側部にグレーのゾウ革で構成されています。

ご存じの方はすぐに反応されますが、市場流通量が少ない分、一見してゾウ革だとお分かりになる方はそう多くはいらっしゃらないように思います



ファスナーを開くと、内側はクリーム色のキッド(子ヤギの革)です。




さて、ワニとゾウ。

自然界においても面白い組合せで、ネットでは「ワニとゾウではどっちが強いんだ?」などと言った記事をよく見かけます。

基本的に戦いの場はアフリカですから、ナイルクロコとアフリカゾウのマッチングになります。

まず、ワニはヌウやシマウマなど水を飲みに来た動物に水底からゆっくりと近寄り、狙いを定めると、いきなり飛びかかって噛みつき、川の中に引きづり込もうとします。

それに気付いた周りの仲間はあわてて逃げ回る羽目になるのです。

しかし、ワニは余程空腹などで血迷ったりしない限りゾウは襲いません。

ワニは重くても1トンほどで、ゾウは5トン以上。

下方から来るワニですから、何倍もの体重のゾウに踏みつけられてはたまったものではありません。

たとえ踏みつけられないとしても、川面に突き出していた鼻に噛みついたワニを川から離れたところまで引きずって行くと、水生動物のワニはゾウの鼻を放して川へ逃げ帰るのだそうです。

ただし、相手が軽めの子ゾウだったりすると、そのまま水の中に引き込んだりすることもあるそうです。

余談ですが、ワニは同じ水中で活動するカバは避けるそうです。

カバは結構強いのです。

そして、環境やその時の条件にも左右されるでしょうが、ゾウは更にカバよりも強いそうです。


こんなウンチクで、キレイなお姉さんがいる飲みの場でも、バッグひとつから会話に花を咲かせてみてはいかがでしょうか。

2021年8月14日土曜日

クロコスニーカー no. 3357 サファイア



ようやく入荷してきました。

クロコ革とヤギ革とのコンビのスニーカー DAMI no. 3357です。


白いラバーソールの上に載ったサファイアブルーの革が良い感じのポイントです。


このスニーカーは、甲部先端、靴ヒモを通すハトメ部、ベロ部、加えて踵部をクロコ革にし、胴部をイントレチャートと呼ばれる刺し編みにしたヤギ革で構成されています。

革を編込んでいるので、涼し気で春夏向きと言う方もいらっしゃますが、内側には牛革が使われた袋縫いになっていますので、通気性は他のスニーカーと同等程度かちょっと良いくらいです。

そして、お客様のお好みも様々です。

せっかくクロコの靴を履くのであれば、アッパーはすべてクロコ革じゃないと意味がないとおっしゃる方と、逆にクロコに他素材を組み合わせた方がお洒落に見えるという方もいらっしゃいます。


製法は、アッパーがすべてクロコの no. 2979と同様に、染色前の革を裁断縫製し、底付け前の製品になった状態でドラムでかき回して染色するヴィンテージ系のスニーカーです。

特徴のひとつとして、革が柔らかく、足を優しく包み込むようにフィットするので、履き心地が良いということがあります。



no. 3357は本来今年のもっと早い時期に販売を開始する予定だったのですが、コロナの影響で決断が遅れ、イタリアへの生産依頼のタイミングを逸していました。

そうこうするうちに生産部門が他国の受注で忙しくなり、結局この時期になってしまいました。


さて、現在伊勢丹新宿店にて、クロコスニーカー ダーミのオーダーフェアが行なわれています。

8月11日の初日には間に合いませんでしたが、no. 3357 サファイアは本日からメンズ館地下1階紳士靴において展示販売されています。



ご存じの方もいらっしゃると思いますが、no. 3357が一番最初に販売されたのは2013年でした。

こちらが当時メンズファッション誌 LEONに掲載された広告画像です。

no. 3357は結構人気でしたが、その後に用意された他のスタイルを優先したために、しばらくの間販売を凍結していました。



いわゆる復刻版的な位置付けになってしまいましたが、木型は定番のフルクロコ no. 2979と同じということもあり、履きやすさは多くのユーザーさんからご定評をいただいております。

no. 3357サファイアにご興味いただいたお客様は、ぜひ伊勢丹新宿店 メンズ館へご来店ください。

2021年8月11日水曜日

伊勢丹新宿店メンズ館 クロコシューズ DAMI/Shikibu オーダー会 その2



本日、8月11日(水)から、伊勢丹新宿店 にて、イタリア製クロコスニーカー DAMI〈ダーミ〉と、フルクロコダイルのドレス靴 Shikibu〈シキブ〉のオーダー会が始まりました。

しばらく暑い日が続いていたので、準備の際、ディスプレイ製作のご担当者に、夏に合った商品を用意しましたとお伝えしたところ、「今回のイメージは秋なんですよ」と言われてしまいました。

しかし、さすがにそこは専門家です。

Gケース内のディスプレイが出来上がると、イエロー、オレンジ、パープル、グリーンと並んだクロコスニーカーが、秋を模した背景に見事にマッチしていました。




隣りの展示棚の上には、クロコスニーカー no. 2979の定番3色が展示されています。

こちらも良い感じで秋のイメージになりました。



実は、今回の伊勢丹メンズ館でのイベントはダーミ単独ではなく、ガラスパネルに表示されている様に「Sneakers Lover」と題されたスニーカー特集になっています。


この展示棚上の奥には、ジョンロブ、ステファノベーメルといった高級ドレス靴メーカーさんのスニーカーが並びます。


外側から見ると、この様な配置の展示です。


ハイエンドコーナーの中に入ると、アンソニークレバリー(上段)とコルテ(下段)が縦に並んだその奥に、ダーミとシキブが展開されています。


最上段にフルクロコドレス シキブのカラーオーダー。



その下に、上からダーミのカラーオーダー定番クロコスニーカーパターンオーダーと棚を分けて展示されています。


ぜひこの機会に、伊勢丹新宿店 メンズ館地下1階紳士靴へご来店ください。

2021年8月10日火曜日

伊勢丹新宿店メンズ館 クロコシューズ DAMI/Shikibu オーダー会 その1


8月11日(水)から24日(火)までの2週間、伊勢丹新宿店 にて、イタリア製クロコスニーカー〈ダーミ〉と、フルクロコダイルのドレス靴〈シキブ〉のオーダー会を開催いたします。



〈シキブ〉は、大きく裁断したワニ革の中央部を贅沢に片足にあて、左右合わせた1足に2匹分のワニが使用されています。

傷のない適正サイズのワニ革だけを選別し、すべての靴で左右対称の綺麗なワニの斑の模様が再現されます。

靴の色は、10色の中から、濃淡のあるグラデーションなどお好みの色でご用意いたします。



場所は、メンズ館地下1階紳士靴売り場の一番端にあたるハイエンドゾーンになります。

大変な時期とは存じますが、私どもは皆様のご来店を心よりお待ち申し上げております。

2021年8月5日木曜日

ホワイトソール



ダーミのクロコスニーカー no. 2979ダークグレーです。

撮影時の光の当たり方のせいであまり上手く表現できていませんが、定番のno. 2979に少し手を加えています。



サイドから見るともう少し分かりやすいかも知れません。

実は、ソールに色を付けているのです。

お客様からは真っ白ではなく、アッパーに合わせ、ソールにグレーで色付けして欲しいとのご依頼をいただきました。



元々イタリアサイドでは、no. 2979はヴィンテージ系のクロコスニーカーという製品コンセプトで着手されています。

当初、アッパーはクタクタのワニ革にソールも含めワザとワックスで汚し、新品でありながら履き古した様な外観を持つスニーカーとして販売を開始しました。

ただし、日本国内では百貨店で販売されるため、発売前の協議の結果、ホワイトソールは白いままの方が良いとのことで、ソールだけは汚さずに販売するようになりました。



それでも時々ソールを汚して欲しいというご希望があり、加工してお届けする場合もありました。



今回、久しぶりにソールは綺麗な白ではない方が良いとのご要望を受け賜わりました。

しかし、当時の様にワックスで汚すのではなく、全体的に薄く色が付いた状態でのご用意となりました。



真っ白ではなく、アッパーに近い色で全体的に少しだけくすませる。

これはこれでアリだと思います。



ちょっとしたところですが、こだわりのオシャレに接したように思いました。