2021年5月10日月曜日

カラーオーダーでご用意しました2021 no. 1


クロコスニーカーを、カラーオーダーでご用意しました。

今回は、甲部先端と踵に濃いめのグリーンを、中央胴部にシルバーを配しました。



カラーオーダーは、染色前のクラストという脱色された状態のワニ革で先に靴を成形し(上段)、専門家が後から手染めで色付けする(下段)という弊社の特別メニューです。


特徴は、濃淡のあるグラデーションや、画像の様に複数色を使った染色が可能になるところです。


今回は、濃いグリーンが薄くなると少しづつシルバーに変わっていくというイメージです。


グリーンからシルバーに変わる際(キワ)の染色が繊細で難しいところですが、カラーリストさんは上手に仕上げていると思います。


今回のお客様は、同型のクロコスニーカー no. 2979の定番色を既に2足お持ちで、3足目は少し違った色目でとのご希望で、グリーン/シルバーをお選びになられました。

ゴルフ場への行き帰りなどに履いて、大いに目立っていただきたいと、ダーミの広報担当者としては心密かに願っております。

2021年5月9日日曜日

そば屋の出前

うどんとそばのどちらが好きかと問われると、私は以前はうどん派で、特に博多の昆布で採った香りの良いダシに、太めでコシのない柔らかなうどんが好きでした。

しかし、ここのところ、とは言ってももう十年以上前あたりから、なぜだかうどんよりそばの方が好きになってしまいました。

出しの効いた返しから、コシのあるそばを強くすするのが好きで、その心地よさを何度も長く味わえるように、そば屋では多くの場合もりそばを大盛りで注文します。

まだ経験はないのですが、チャンスがあれば岩手のわんこそばも試してみたいと思っています。


ところで、そばに関わる表現の一つに、適当な返事をするという意味で、「そば屋の出前」という言葉があります。

出前が遅いとそば屋に催促の電話をすると、「今、出ました」という回答が返ってくるものの、まだ調理すらしていないことも珍しくなかったことが転じて使われるようになったそうです。

一例として、会社組織内でも、指示した仕事がなかなか進まず言い訳が多い部下に向かって上司が、「お前はそば屋の出前か?」と発することがあったりします。

しかし、全国の真面目に仕事をしているそば屋さんにとってそれは、はなはだ失礼なお話ではあります。


そう言えば、これは私が社会人になったばかりの頃のことですから、相当昔の話です。

客先からの帰り際に街中を歩いていると、後方で「ガチャン」という大きな音がするので振り返ると、そば屋の出前らしき自転車が倒れていました。

そこには、まだ十代半ばの男の子がしりもちをつき、横たわったオカモチの中で割れたであろうドンブリからそばつゆらしきものが流れ出ていました。

そして、男の子の隣りには止まったタクシーの扉が開いていました。

私は瞬時に状況を悟りました。


出前を届ける途中、歩道とタクシーの間を通り抜けようとした際、いきなり開いたタクシーのドアを避けきれず、自転車の男の子はオカモチごと道路に倒れ込んでしまったようです。

眼前で発生した事象に即時対応できる十分な経験がない程に若く、男の子は座り込んだまま茫然自失の状態。

しかし、私を含め周りの野次馬たちは遠目から見守るだけで、誰一人男の子に声をかけることさえありませんでした。

さあ、これからどうなるのだろうと心配していたのですが、しばらくするとそこに近くの飲食店の女将さんらしき人が出てきて、タクシーの運転手さんに説教を始めたのです。

ああ良かった、これで物事は解決方向に転じると信じ、私はその場を後にしました。


しかし、その出前のそばがお客さんに届くのがかなり遅れてしまったであろうことは間違いないでしょう。

タクシーの運転手さんがそば代を保証してくれたかどうかは分かりませんが、男の子はそこからそば屋に戻り、店主に状況説明後、そば屋はそばを作り直し、再度出前を届けたことでしょう。

待たされたお客さんにとっては大変迷惑な話です。

しかし、途中で事故に合い、作り直して再度届けられたそば屋の出前もあるのです。

遅くなってしまったすべてを、前述の適当な返事と同様に「そば屋の出前」と言う表現でひとまとめにかたずけられているそば屋さんに、私は同情を禁じ得ません。



2021年5月6日木曜日

ホームページの更新 2021年4月 その4

これまで3回にわたり、4月に更新したダーミジャパンのホームページの補足を行なわせていただきました。


本日最終日は、クロコドレス靴 外ハネのSA810ですが、特徴は下記の様にホームページでのご案内そのままで、今回は特に補足の必要はなさそうです。


1) 外ハネ式(デルビー)

2) ホールカットSA808と同様に片足に一枚のワニ革を使用した贅沢なクロコダイル靴

3) ボロネーゼ式グッドイヤーウェルテッド製法

4) カラーオーダーで専門家がお好みの色に染色



新しくなったホームページをぜひ訪れてみてください。

2021年5月5日水曜日

ホームページの更新 2021年4月 その3

昨日に引続き、ここで弊社の新しくなったホームページの説明補足をさせていただきたいと思います。


本日は、クロコローファー Shikibu SA809に付いてです。

製法は軽く返りの良いとされるマッケイ製法に、ワイズは3Eですので、多少足幅が広めの方にも快適な履き心地をご提供させていただけると思います。







甲部にクロコ革の中心部をあて、


斑の模様が左右対称になっています。




このSA809もカラーオーダーでご用意いたします。


まず染色前のクラスト状態のワニ革でローファーを作製し、後からお客様のお好みの色で染色となります。


専門家による手染めですので、クロコ革に濃淡の効いたグラデーションや2色使いが可能となり、


高級感のある大人のお洒落を生み出します。

2021年5月4日火曜日

ホームページの更新 2021年4月 その2



主な更新内容は、クロコドレス靴 Shikibuご案内ページの追加です。

さて、今回ここではもう少し、弊社のクロコドレス靴ご案内の補足をさせていただきたいと思います。


Shikibuは国産のドレス靴で、現在は3型をご用意しています。




まず、その一型目は全体が1枚つながりのホールカット。


肚ワニを使う場合、基本的にワニ革の背中を裂いて広げるので、縦に細長形状となり、横長方向への広い面積が確保しづらく、一般的に靴以外の製品作りにおいても採り都合は良くありません。

まず大前提として、ワニは部位によって角や丸といった斑の形が違い、頭から尻尾を縦方向に見て、中央からそれぞれ外側に広がった左右対称が良いところです。


そこに、その左右対称となる斑の中心部を一枚で切り出し片足にあて、ホールカットで綺麗な模様を表現したのが、このSA808です。




そして、クラストと呼ばれる脱色された状態の一枚革で先に靴を成形し、その後にお客様のお好みの色に染め上げます。


専門職人が芸術品の様に手染めの手法ならではの、濃淡を生かした染色を施します。




この靴の製法も大きな特徴の一つです。

ボロネーゼ式グッドイヤー・ウェルテッド製法。


袋状に縫い合わせるボロネーゼ製法は前足部が筒状なので、足を包み込み、中底を使っていないので屈曲が良く、履きやすくなっています。


そしてそこに加え、耐久性と修理のしやすさを持ち味とするグッドイヤー製法の長所を併せ持つ製法なのです。

2021年4月25日日曜日

シンプルで軽いポロサスのブリーフケース


お客様のご希望により、シンプルな構造で軽いワニ革のブリーフケースをお作りしました。

まずワニ革は、イリエワニやスモールクロコとも呼ばれ、腹部の四角形がキレイにそろったスモールスケールのポロサスを使用しました。


胴部には表と裏それぞれに1枚づつ45cm台のポロサス中央の同部位が当てられています。

両面共に、真ん中から左右対称に並んだ四角い斑が外側に向け少しずつ、やがて小さく丸くなるまでの一枚で表現されたクロコのお手本の様なバッグになっています。


特殊な芯材を使うなどいくつかの工夫をし、重量を軽くすることに成功しました。

伺ったお話では、納品時にはお客様もこの軽さに大変ご満足頂いたそうです。


内革にはワインレッド。

コシのある手もみのゴート(ヤギ革)でご用意しました。

内側にはポケットも、ペン挿しさえありません。


せっかく胴部は継ぎのない一枚革ですので、


側面にも継ぎが来ないようにしました。


今回のワニ革はトープ(Taupe)と呼ばれる色です。

温かみのあるベージュを含んだ薄いグレーは、「グレージュ」とも言われています。

目立つ色ではありませんが、汎用性が高く上品な印象で、いろんな色とも相性の良いトープは、実はフランス語ではモグラだそうです。

2021年4月24日土曜日

昨日の出来事

私は都内のお取引先へ向かう際には公共の交通機関を使いますが、最近は地下鉄が多く、JRにはあまり乗っていませんでした。

4駅間ほどの短い区間でしたが、昨日はたまたま山手線に乗る機会がありました。

その車内の座席はほぼ満席状態で、私は立ってつり革につかまっていました。

3駅目で前に座っていた方が下車し、目の前に空席ができたのですが、次の駅で降りることもあり、私は座りませんでした。

そこに、他の乗客をかいくぐり、20歳代であろう男性が強引にその空席に座り込んできました。

そしてその際に、私の足を踏んづけていったのです。

思わず私は、「痛ちぃ」と声に出してしまいました。

その「ちぃ」の声の方が大きくなって聞こえたのか、その若い男性は私をじろりとにらんできたのです。

こちらは被害者と言うこともあり、少し我慢をすれば良いかと一度は目をそらし、シカトしようとしたのですが、その彼はずっと私をにらんだままでした。

そして、しばらく経っても彼は目をそらしません。

あえて戦いを挑みたい訳でもなかったのですが、仕方がないのでちょっとあぶない系の人を装って一言、

「オマエ、人の足踏んどんのやぞ!」

と、ちょっとキツメの口調で言ったのです。

そうするとその彼は少しびっくりした様でもあり、

「謝った。」

と言い返してきました。

そこで私は、

「聞こえとらん。」

と言うと、

その彼はすかさず、

「ごめんなさい。」

と言ってきたのです。


ごめんなさい??


ちょっと拍子抜けしてしまったのですが、こちらはおさまらない気持ちのまま一言、

「だったら許してやる。」

と言い放ってしまいました。


さて、後になって考えると、彼はどういう気持ちで私をにらんでいたのでしょうか。

1) 謝ったのに、この人は聞き入れてくれないのかと残念な気持ちでいた。

2) 謝った声が聞こえなかったかもしれないので、もう一度謝った方が良いか迷っていた。

3) この野郎、謝ったのに更に文句でもあるのか、と思っていた。


しかし、その後彼は下を向いたまま、2度とこちらを向くことはありませんでした。

そして、私は次の駅で下車しました。


もし、私の最後の一言に彼が反応してきていたらどうなっていたでしょうか。

「許さなかったら、どうするんだ?」

とでも言い返してきていたら、物事はややこしくなっていたかも知れません。

いい年をして、ちょっとリスクの伴なう言動をしてしまいました。