2021年5月28日金曜日

今朝、地下鉄の駅で

今日、ニュースを見ていると、懐かしい単語を目にしました。

「BART」

サンフランシスコベイエリアと呼ばれるメトロポリタン地域にまたがった地下鉄のことを指し、バートと読みます。

正確には、Bay Area Rapid Transit。


今日、ロサンジェルス・エンジェルスの大谷投手が宿泊先からゲームが予定されているオークランドコロシアムまで渋滞でバス移動ができなくなり、BARTを使って球場入りしたとのこと。

とても不思議な感覚を受けました、大谷ほど旬なスター選手がBARTに乗ったのかと。

例えば、ジャイアンツの選手が東京ドームに行くのにJR中央線を使ったとか、ヤクルトの選手が神宮球場に銀座線で行ったと聞くのと同じ様な印象なのです。


BARTはサンフランシスコ市内から東に向かうと、湾の下を通る海底トンネルを抜け、対岸のバークレイやオークランドにつながっています。

知らなかったのですが、市内から南に下る線が延長され、サンフランシスコ国際空港まで行ける様になっているとのこと。

運転手のいない中央制御の自動運転で、先程調べたところ、開業は1972年だそうで、交通協会がアメリカで最も優秀な輸送システムと認定しているそうです。

しかし、長い一本の線が隣接した地域を縦と一部横に結んでいるだけなので、車社会のアメリカでは、コミュートなど決まった人たち以外はあまり頻繁に使わないのではというのが私の認識です。

ニューヨークや東京などのように何本もの路線が市内に張り巡らせていて、どこにでも行け、しかも早くて便利というのとはちょっと違います。

先発登板が予定されているゲームで、タイムリミットが迫る中、地下鉄を使ってでも球場入りしようと、大谷選手も大変な思いをされたのではないかと想像しました。


さて、実は私も今朝は早い時間に人と会うために地下鉄を使いました。

緊急事態宣言中とは言え、都内の主要駅に到着する電車は満員で、目的地に着くと、出口に向かう下車客の渦に巻き込まれてしまいます。

ホームで大きく広がった人波がエスカレータに乗るための2列にすぼめられるまでが大変で、譲り合いの気持ちがないと、人との衝突のネタになりかねません。


エスカレータに足をかけようとした直前、斜め後ろから足早に駆け寄ってきた全身黒づくめのお兄さんはどうしても私の前に行きたかった様なのです。

無理やり私の先に肩を入れ、狭いところに入り込んで前に出ようとしてきました。

気分を害した私は、彼が前に出る瞬間に肩でその背中を「ポン」と突いてやりました。

突然の攻撃にその彼は前のめりになりましたが、こける寸前に体勢を立て直し、何事もなかったかの様にしてエスカレータを歩いて登って行きました。

競う相手に、決して背中を向けてはいけません。

「ロミーマザ」と思ってしまいました。


 

2021年5月19日水曜日

伊勢丹新宿店メンズ館 クロコシューズオーダー会 DAMI/Shikibu その3


本日(5/19)より、伊勢丹新宿店にて、クロコスニーカー DAMI〈ダーミ〉クロコドレス靴 Shikibu〈シキブ〉のオーダー会が始まりました。

場所は、メンズ館地下1階紳士靴売り場奥のハイエンドコーナーです。


まず、メインの展示となるガラスケース内には、クロコドレス Shikibuのホールカットローファー外ハネデルビーをそれぞれ片足ずつ染色前と染色済みで並べました。


より染色のイメージを強調できる様に、パレットと筆を革見本の隣りに置いています。


ハイエンドコーナー壁面の棚の上には、クロコスニーカー DAMI no. 2979を9足異なる色で展示しています。


9足の中には、定番色のレッド、ホワイト、ダークグレーも含まれています。


唯一この角度からだと、ShikibuとDAMIの展示が一緒に視界に入ります。


こちらの棚2段には、下段にダーミ定番のクロコスニーカーと上段にはパターンオーダーで受け賜わるスリッポンとミドルカット、


 ハイエンドコーナーの奥には、ドレスとスニーカーそれぞれのカラーオーダーを並べています。

皆様のご来店を心からお待ちしております。

2021年5月17日月曜日

伊勢丹新宿店メンズ館 クロコシューズオーダー会 DAMI/Shikibu その2


今週の19日(水)から2週間、伊勢丹新宿店 メンズ館地下1階紳士靴売り場にて、クロコスニーカー DAMI〈ダーミ〉クロコドレス靴 Shikibu〈シキブ〉のオーダー会が行なわれます。

皆様のご来店を心よりお待ちしております。




さて、上段でご紹介した画像は昨年伊勢丹新宿店で行われたオーダー会の様子です。

メインの展示以外に、今回もこの様に右の棚の上にクロコスニーカー no. 2979を色違いで10足並べる予定です。

定番色はレッド、ダークグレー、ホワイトですが、それ以外の色で no. 2979をご覧いただく機会になります。


また、左側のガラスケースの中にはカラーオーダーのドレス靴を染色前と染色後で3型ずつ展示します。

ホールカットはレッド、ローファーはブルー、外ハネのデルビーはオレンジですが、それぞれの靴をお好みの色でご注文受け賜わります。




こちらは、ガラスケース内の展示準備にあたり、構想段階で伊勢丹のバイヤーと打合せした際に使用したスケッチです。

染色のイメージをより強調しようと、革見本とともに筆やパレットも並べる予定です。

初期構想通りの展示になるか、少し心配しています。

2021年5月16日日曜日

伊勢丹新宿店メンズ館 クロコシューズオーダー会 DAMI/Shikibu その1


5月19日(水)から6月1日(火)までの2週間、伊勢丹新宿店にて クロコスニーカー DAMI〈ダーミ〉クロコドレス靴 Shikibu〈シキブ〉のオーダー会が予定されています。


場所は、メンズ館地下1階紳士靴売り場です。


ダーミからは、定番のクロコスニーカーに加え、スリッポンやミドルカットなど6型の中からお選びいただけるパターンオーダーを。



シキブでは、クロコドレスのホールカットローファー外ハネの3型からお選びいただき、お好みの色に染色するカラーオーダーをご用意いたします。


皆様のご来店を心よりお待ちしております。

2021年5月14日金曜日

カラーオーダーでご用意しました2021 no. 3


今年に入りカラーオーダーで受け賜わったクロコ靴の3足目は、ドライビングシューズでした。


踵部に補強はないものの、イタリアのダーミ社では履き心地の良さからこの靴をドライビングと呼んでいます。


以前も同様の配色パターンでご注文を受け賜わり、ここのブログでもご紹介したグラデーションのレッドです。


特にサイドに充てたクロコの斑の模様が、背景から浮き立つようで、この配色にはとてもマッチしている様です。


オヤジと呼ばれる年代で、カジュアルファッションに合わせてクロコ革の赤いグラデーションで靴を上手に履きこなすと、絶対にカッコ良いと思います。


いずれ私もこのドライビングは履きたいと狙っていたのですが、自分のサイズがいつの間にか売切れになっていました。


 イタリア本社に確認したところ、クロコドライビングの追加生産の予定はないとのこと。

残念です。

2021年5月12日水曜日

伊勢丹新宿店 メンズ館紳士靴売り場


緊急事態宣言は延長となりましたが、本日5月12日(水)より伊勢丹新宿店では一部フロア一の営業が再開され、メンズ館地下1階紳士靴売り場はそこに含まれることになりました。


クロコスニーカー DAMI(ダーミ)は、伊勢丹の紳士靴売り場に常設されていますので、必然的に販売再開となります。


お店からのお話では、生活必需品の解釈が拡大され、紳士靴も加えられたので、営業再開が決まったそうです。


当面の営業時間は短縮営業で、11時開店19時閉店です。


皆様のご来店を心からお待ちしております。


 

2021年5月11日火曜日

カラーオーダーでご用意しました2021 no. 2


クロコスニーカー DAMI no. 2979のカラーオーダーで、カモフラージュのレッド(カモフラレッド)のご注文を受け賜わりました。

カラーオーダーは、染色前のワニ革クラストで先に靴を成形し、後から手染めで色付けするという弊社の特別メニューです。


ご覧いただいてお分かりのように、弊社のカモフラレッドは1)レッド2)淡くワイン色、そして3)黒に近い濃いレッドの3色で構成されています。

カモフラージュはそれぞれの色を異なる部位に染色しますので、ドラム染色では不可能で、手染めによるカラーオーダーでしか実現できません。


弊社での一番最初のカモフラレッドは、カラーオーダーの2足目に準備した展示用のサンプルで、それをファッション誌LEONの2017年1月号の1ページ広告に掲載しました。

以来、一定のお客様層からの人気は絶えず、未だにオーダー会などのイベントで年に何度かはご注文を賜ります。


ご存じの通り、カモフラージュは敵対する相手の目を欺くために周囲の風景に溶け込み、発見されないようにする方法のことを言います。


ファッション業界では迷彩柄のことを指し、色はカーキが主になり、次いでブルーやグレーが来るくらいです。

レッドだと逆に目立ってしまい、カモフラージュの意味を成しませんが、本来あり得ないところに奇をてらった面白さがあります。


クロコ素材を使ったスニーカーにカモフラージュ、しかもレッド。

あまり他所では見かけない組合せではないでしょうか。


ちなみに今回のカモフラレッドのお客様は、女性でいらっしゃいました。

2021年5月10日月曜日

カラーオーダーでご用意しました2021 no. 1


クロコスニーカーを、カラーオーダーでご用意しました。

今回は、甲部先端と踵に濃いめのグリーンを、中央胴部にシルバーを配しました。



カラーオーダーは、染色前のクラストという脱色された状態のワニ革で先に靴を成形し(上段)、専門家が後から手染めで色付けする(下段)という弊社の特別メニューです。


特徴は、濃淡のあるグラデーションや、画像の様に複数色を使った染色が可能になるところです。


今回は、濃いグリーンが薄くなると少しづつシルバーに変わっていくというイメージです。


グリーンからシルバーに変わる際(キワ)の染色が繊細で難しいところですが、カラーリストさんは上手に仕上げていると思います。


今回のお客様は、同型のクロコスニーカー no. 2979の定番色を既に2足お持ちで、3足目は少し違った色目でとのご希望で、グリーン/シルバーをお選びになられました。

ゴルフ場への行き帰りなどに履いて、大いに目立っていただきたいと、ダーミの広報担当者としては心密かに願っております。

2021年5月9日日曜日

そば屋の出前

うどんとそばのどちらが好きかと問われると、私は以前はうどん派で、特に博多の昆布で採った香りの良いダシに、太めでコシのない柔らかなうどんが好きでした。

しかし、ここのところ、とは言ってももう十年以上前あたりから、なぜだかうどんよりそばの方が好きになってしまいました。

出しの効いた返しから、コシのあるそばを強くすするのが好きで、その心地よさを何度も長く味わえるように、そば屋では多くの場合もりそばを大盛りで注文します。

まだ経験はないのですが、チャンスがあれば岩手のわんこそばも試してみたいと思っています。


ところで、そばに関わる表現の一つに、適当な返事をするという意味で、「そば屋の出前」という言葉があります。

出前が遅いとそば屋に催促の電話をすると、「今、出ました」という回答が返ってくるものの、まだ調理すらしていないことも珍しくなかったことが転じて使われるようになったそうです。

一例として、会社組織内でも、指示した仕事がなかなか進まず言い訳が多い部下に向かって上司が、「お前はそば屋の出前か?」と発することがあったりします。

しかし、全国の真面目に仕事をしているそば屋さんにとってそれは、はなはだ失礼なお話ではあります。


そう言えば、これは私が社会人になったばかりの頃のことですから、相当昔の話です。

客先からの帰り際に街中を歩いていると、後方で「ガチャン」という大きな音がするので振り返ると、そば屋の出前らしき自転車が倒れていました。

そこには、まだ十代半ばの男の子がしりもちをつき、横たわったオカモチの中で割れたであろうドンブリからそばつゆらしきものが流れ出ていました。

そして、男の子の隣りには止まったタクシーの扉が開いていました。

私は瞬時に状況を悟りました。


出前を届ける途中、歩道とタクシーの間を通り抜けようとした際、いきなり開いたタクシーのドアを避けきれず、自転車の男の子はオカモチごと道路に倒れ込んでしまったようです。

眼前で発生した事象に即時対応できる十分な経験がない程に若く、男の子は座り込んだまま茫然自失の状態。

しかし、私を含め周りの野次馬たちは遠目から見守るだけで、誰一人男の子に声をかけることさえありませんでした。

さあ、これからどうなるのだろうと心配していたのですが、しばらくするとそこに近くの飲食店の女将さんらしき人が出てきて、タクシーの運転手さんに説教を始めたのです。

ああ良かった、これで物事は解決方向に転じると信じ、私はその場を後にしました。


しかし、その出前のそばがお客さんに届くのがかなり遅れてしまったであろうことは間違いないでしょう。

タクシーの運転手さんがそば代を保証してくれたかどうかは分かりませんが、男の子はそこからそば屋に戻り、店主に状況説明後、そば屋はそばを作り直し、再度出前を届けたことでしょう。

待たされたお客さんにとっては大変迷惑な話です。

しかし、途中で事故に合い、作り直して再度届けられたそば屋の出前もあるのです。

遅くなってしまったすべてを、前述の適当な返事と同様に「そば屋の出前」と言う表現でひとまとめにかたずけられているそば屋さんに、私は同情を禁じ得ません。



2021年5月6日木曜日

ホームページの更新 2021年4月 その4

これまで3回にわたり、4月に更新したダーミジャパンのホームページの補足を行なわせていただきました。


本日最終日は、クロコドレス靴 外ハネのSA810ですが、特徴は下記の様にホームページでのご案内そのままで、今回は特に補足の必要はなさそうです。


1) 外ハネ式(デルビー)

2) ホールカットSA808と同様に片足に一枚のワニ革を使用した贅沢なクロコダイル靴

3) ボロネーゼ式グッドイヤーウェルテッド製法

4) カラーオーダーで専門家がお好みの色に染色



新しくなったホームページをぜひ訪れてみてください。

2021年5月5日水曜日

ホームページの更新 2021年4月 その3

昨日に引続き、ここで弊社の新しくなったホームページの説明補足をさせていただきたいと思います。


本日は、クロコローファー Shikibu SA809に付いてです。

製法は軽く返りの良いとされるマッケイ製法に、ワイズは3Eですので、多少足幅が広めの方にも快適な履き心地をご提供させていただけると思います。







甲部にクロコ革の中心部をあて、


斑の模様が左右対称になっています。




このSA809もカラーオーダーでご用意いたします。


まず染色前のクラスト状態のワニ革でローファーを作製し、後からお客様のお好みの色で染色となります。


専門家による手染めですので、クロコ革に濃淡の効いたグラデーションや2色使いが可能となり、


高級感のある大人のお洒落を生み出します。

2021年5月4日火曜日

ホームページの更新 2021年4月 その2



主な更新内容は、クロコドレス靴 Shikibuご案内ページの追加です。

さて、今回ここではもう少し、弊社のクロコドレス靴ご案内の補足をさせていただきたいと思います。


Shikibuは国産のドレス靴で、現在は3型をご用意しています。




まず、その一型目は全体が1枚つながりのホールカット。


肚ワニを使う場合、基本的にワニ革の背中を裂いて広げるので、縦に細長形状となり、横長方向への広い面積が確保しづらく、一般的に靴以外の製品作りにおいても採り都合は良くありません。

まず大前提として、ワニは部位によって角や丸といった斑の形が違い、頭から尻尾を縦方向に見て、中央からそれぞれ外側に広がった左右対称が良いところです。


そこに、その左右対称となる斑の中心部を一枚で切り出し片足にあて、ホールカットで綺麗な模様を表現したのが、このSA808です。




そして、クラストと呼ばれる脱色された状態の一枚革で先に靴を成形し、その後にお客様のお好みの色に染め上げます。


専門職人が芸術品の様に手染めの手法ならではの、濃淡を生かした染色を施します。




この靴の製法も大きな特徴の一つです。

ボロネーゼ式グッドイヤー・ウェルテッド製法。


袋状に縫い合わせるボロネーゼ製法は前足部が筒状なので、足を包み込み、中底を使っていないので屈曲が良く、履きやすくなっています。


そしてそこに加え、耐久性と修理のしやすさを持ち味とするグッドイヤー製法の長所を併せ持つ製法なのです。