「金の斧と銀の斧」というイソップ童話があります。
川に斧を落とし嘆いているきこりの前に神様が現れ、金の斧を差し出し、これはお前のものかと尋ねますが、きこりは違うと答えます。
神様は次に銀の斧を見せますが、きこりはそれも違うと。
最後に見せた鉄の斧をそれが私のものですと正直に答えたので、神様は感心して金の斧と銀の斧もきこりに与えました。
金や銀の話を聞くと、私はまず一番にこの物語を思い出します。
また、日本には「舌切りスズメ」という似たようなおとぎ話があります。
昔あるところに住んでいたお爺さんとお婆さんのお話です。
ケガをしていたスズメをお爺さんが保護するのですが、その後お爺さんになついたスズメがお婆さんの障子張替え用のノリを食べてしまいます。
怒ったお婆さんはスズメの舌を切って、追い出してしまうのです。
心配し、山中のスズメのお宿を訪ねたお爺さんはスズメとその仲間達のもてなしを受け、帰りのみやげに大小二つのつづらを用意されるのですが、お爺さんは小さい方だけ持ち帰ります。
家に帰ってつづらを開けると、金銀、財宝が入っていました。
欲張りなお婆さんはスズメのお宿に押しかけ、大きい方のつづらも取ってきます。
絶対に途中で開けてはならないと言われていたにもかかわらず、お婆さんはその大きいつづらを帰り道に開けてしまいます。
すると中から化け物があふれ出てきて、お婆さんは腰を抜かしてしまいました。
欲をかき過ぎてはいけないという倫理観は、世界共通なのかも知れません。
さて、なぜかここでゴールドとシルバーのクロコスニーカーです。
ウチには神様はいませんので、スニーカーはお買い上げいただくことになります。
しかし、カラーオーダーでご注文いただければ、金でも銀にでもクロコスニーカーを染色し、ご用意させていただきます。
高級素材を使ったカジュアルシューズに、ゴールドやシルバーでお楽しみいただくのも、遊び心のある大人のオシャレのように思います。
そう言えば「金と銀」ではもう一つ、オーストリアの作曲家レハールによる同名のワルツがありました。
ところで、冒頭の神様が最初に金の斧を見せた際、きこりが「斧を失くし困っているので、代わりにその金の斧をいただけないでしょうか」と正直にお願いしたら、神様はどうしたでしょうか。
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