私は都内のお取引先へ向かう際には公共の交通機関を使いますが、最近は地下鉄が多く、JRにはあまり乗っていませんでした。
4駅間ほどの短い区間でしたが、昨日はたまたま山手線に乗る機会がありました。
その車内の座席はほぼ満席状態で、私は立ってつり革につかまっていました。
3駅目で前に座っていた方が下車し、目の前に空席ができたのですが、次の駅で降りることもあり、私は座りませんでした。
そこに、他の乗客をかいくぐり、20歳代であろう男性が強引にその空席に座り込んできました。
そしてその際に、私の足を踏んづけていったのです。
思わず私は、「痛ちぃ」と声に出してしまいました。
その「ちぃ」の声の方が大きくなって聞こえたのか、その若い男性は私をじろりとにらんできたのです。
こちらは被害者と言うこともあり、少し我慢をすれば良いかと一度は目をそらし、シカトしようとしたのですが、その彼はずっと私をにらんだままでした。
そして、しばらく経っても彼は目をそらしません。
あえて戦いを挑みたい訳でもなかったのですが、仕方がないのでちょっとあぶない系の人を装って一言、
「オマエ、人の足踏んどんのやぞ!」
と、ちょっとキツメの口調で言ったのです。
そうするとその彼は少しびっくりした様でもあり、
「謝った。」
と言い返してきました。
そこで私は、
「聞こえとらん。」
と言うと、
その彼はすかさず、
「ごめんなさい。」
と言ってきたのです。
ごめんなさい??
ちょっと拍子抜けしてしまったのですが、こちらはおさまらない気持ちのまま一言、
「だったら許してやる。」
と言い放ってしまいました。
さて、後になって考えると、彼はどういう気持ちで私をにらんでいたのでしょうか。
1) 謝ったのに、この人は聞き入れてくれないのかと残念な気持ちでいた。
2) 謝った声が聞こえなかったかもしれないので、もう一度謝った方が良いか迷っていた。
3) この野郎、謝ったのに更に文句でもあるのか、と思っていた。
しかし、その後彼は下を向いたまま、2度とこちらを向くことはありませんでした。
そして、私は次の駅で下車しました。
もし、私の最後の一言に彼が反応してきていたらどうなっていたでしょうか。
「許さなかったら、どうするんだ?」
とでも言い返してきていたら、物事はややこしくなっていたかも知れません。
いい年をして、ちょっとリスクの伴なう言動をしてしまいました。
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