お客様のご希望により、シンプルな構造で軽いワニ革のブリーフケースをお作りしました。
まずワニ革は、イリエワニやスモールクロコとも呼ばれ、腹部の四角形がキレイにそろったスモールスケールのポロサスを使用しました。
胴部には表と裏それぞれに1枚づつ45cm台のポロサス中央の同部位が当てられています。
両面共に、真ん中から左右対称に並んだ四角い斑が外側に向け少しずつ、やがて小さく丸くなるまでの一枚で表現されたクロコのお手本の様なバッグになっています。
特殊な芯材を使うなどいくつかの工夫をし、重量を軽くすることに成功しました。
伺ったお話では、納品時にはお客様もこの軽さに大変ご満足頂いたそうです。
内革にはワインレッド。
コシのある手もみのゴート(ヤギ革)でご用意しました。
内側にはポケットも、ペン挿しさえありません。
せっかく胴部は継ぎのない一枚革ですので、
側面にも継ぎが来ないようにしました。
今回のワニ革はトープ(Taupe)と呼ばれる色です。
温かみのあるベージュを含んだ薄いグレーは、「グレージュ」とも言われています。
目立つ色ではありませんが、汎用性が高く上品な印象で、いろんな色とも相性の良いトープは、実はフランス語ではモグラだそうです。
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