2021年6月10日木曜日

耳の穴をかっぽじって

シャワーを浴びた後、私はティッシュペーパーでまず目がしらを押さえ、そして次に耳をホジホジします。

ティッシュをのせた小指を耳の穴に挿し込み、中に入った水気を取り除くのです。

そのティッシュで最後に鼻をかみ、ゴミ箱に投げ入れます。

更に違和感が残る時には、綿棒で耳の穴を一回くるっとかき回します。

このルーティンのおかげで、私の耳の中は常に清潔だと思います。

柔らかく表現したかったので「ホジホジ」と書きましたが、「ほじる」の同義語のつもりです。

「ほじる」には、「つついて穴をあけたり、穴の中からかきだしたりする。」という意味がありますが、まさに耳をほじっているのでした。


そう言えば、私が小学生高学年の頃、口の悪い担任教師が「耳の穴をかっぽじってよく聞け」と時々言っていたのを思い出します。

遊び盛りで言うことを聞かない小学生をしかる時、このフレーズが飛び出してきていたように記憶しています。


しかし、「かっぽじる」って何でしょうか?

調べてみると、かっぽじるは引っ掻くの「掻く(かく)」と「穿る(ほじる)」を組み合わせて、よりその意味を強調させる言葉だそうです。

ですから、「耳の穴をかっぽじってよく聞け」というのは、耳の穴に詰まった垢をかきほじって取り、よく聞きなさいという意味で、それくらいしっかり聞き取れという例えです。


べらんめえ口調でテンポの良い言葉が好まれた江戸っ子が啖呵を切る前に「よく聞きなさいよ。」という意味で威勢よく発したのが始まりの様です。

しかし、「かく」と「ほじる」で「かっぽじる」とは、日本人を長くやっていますが、いまのいままで知りませんでした。


ところで、気がかりな事がひとつ。

毎朝晩のシャワーのあとにティッシュで耳をほじっていると、長い年月の間に耳の穴が少しずつ大きくなり、届かなかった更なる奥へ届いているようで、大丈夫かなと心配になったりします。

鼻の穴が大きくなると人相が変わってしまいそうで嫌ですが、耳の穴だったら見た目にはあまり影響はないようにも思います。

それこそ人の話がより聞こえるようになって良いのかも知れません。



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