クロコダイルを使ったオーダーバッグのメニューに着手して今年で17年目になりますが、ここまで大きなものをご用意したのは初めてでした。
丸々一枚つながりのクロコ革を胴部の片面それぞれに使用しているのですが、バッグの真ん中あたりで2本のリブが革を分断している様に見えてしまい、それがちょっと残念です。
横の長さが55cmのボストンバッグ。
天然のシンメトリーのきれいな斑の並びをひとつの商品で表現しつつ、55cmという長さを実現するために、原皮は62cmのものが必要でした。
キズのない一級品でこのサイズを2枚用意するというところが、この商品の大きなポイントの一つです。
クロコ革の値段はこの62cmという長さで決まります。
さて、どこからどこまでを計測するのか、ご存じですか?
色はダークグレー。
使用したクロコダイルは斑の配列が綺麗と言われるスモールクロコ。
別名ポロサスとも呼ばれます。
バッグは大きく「袋もの」と「箱もの」に大別されます。
袋ものバッグの製作にあたっては、ほとんどの場合、縫製は裏側の状態で袋状に作り、最終的に裏側から表側にひっくり返し、完成されます。
ただ、今回の様にクロコ革という繊細な素材にシワやキズを付けず、これだけの大きなバッグをひっくり返して作る過程で、職人さんには想像を絶するご苦労があったと思います。
多分ひっくり返すのは、お一人ではできなかったのではないでしょうか。
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