2022年11月2日水曜日

一瞬息が止まった

その瞬間、呼吸ができなくなりました。

10秒から20秒の間、腰が折れ、うつむいたまま、動けませんでした。

商品をお取扱い先に届けに行く途中、地下鉄を降り、改札を抜けた地下道。

正面から若い男性が歩いて来ていたので、人混みの中で人が一人通れる程の間隔を、その彼より先に抜けようと速足ですれ違った瞬間、腹部に衝撃を受けたのです。

ここまでの大きなダメージを受けたのは久しぶりでした。

前回最後にこんな思いをしたのは、いつのことだったでしょうか。

痛みとともに、過去の記憶がよみがえってきました。

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それは、まだ私が20代前半の頃、週3で通っていたサンフランシスコの道場でのこと。

忙しいを言い訳に3カ月程さぼり、久しぶりに参加した練習が終わった後、乱取りをしようと声を掛けられました。

いわゆるスパーリングのことで、そこではパンチンググローブを付けた突きや蹴りがOKのフルコンタクトで行なわれていました。

相手は、私より少し背の高い白人男性。

一度も口を聞いたことがない相手にいきなり対戦しようと誘い掛けて来るのは、誰とでも話しを始める選り好みの少ないアメリカ人気質からなのだろうと、その時は思いました。

間合いを詰めて、サイドキックばかり仕掛けてくる単調な攻撃に、「こんなの簡単には当たらんだろう」と舐めた相手に気を抜いた一瞬の出来事でした。

思いっきり蹴ってきた踵が私の腹部に刺さり、しばらく息ができなくなってしまったのです。

サイドキック。

専門用語で「足刀」(そくとう)と言われる、膝を一度胸元まで持ち上げ、背筋(はいきん)をそらして横に踵から打ち出す蹴り技のひとつ。

こんな一発で面子を潰されては恥ずかしいと、なんとか呼吸を整え対戦再開。

なぜか道場の先生が遠巻きにこちらを気にかけているのが横目に入りました。

久しぶりに練習に出てきた私が大丈夫なのか、それとも相手がケガをしないか、そのどちらかまたは両方を心配している様子でした。


気分をとり直し、ここで素早く構えを左前から右前へとサウスポースタイルに転身。

相手に合わせた対角の左前対左前で対戦していましたが、私は右利きにもかかわらず本来右前の方が得意だったからです。

少し戸惑った相手に間を与えず、動きやすくなった右足から下段の回し蹴りでふくらはぎへ一発。

そのローキックに気を取られたスキに、蹴った右足を着地と同時に踏み込んで、上半身の回転とともに右拳の順突きを鼻がしらにもう一発。

この間、ほぼ1秒。

そばで先生が思わず「やった!」と一言。

うまくやったの「やった」なのか、ついにやってしまったの「やった」だったのかは、結局のところ分からずじまい。

白人特有の高い鼻がアダになったか、相手は顔面を両手で覆い、しゃがんだまましばらく動きませんでした。

そして、もう止めようということになり、先生からちゃんと礼をして終えなさいと言われ、合掌礼の後「Thank you」を交わし合い、そのスパーを終了しました。


その次の回の練習日に、時々話をするまあまあ仲の良い黒人男性が私に近づいてきて一言。

Hey, did you break his nose?(お前、奴の鼻をへし折ったんかい?)

前回のその白人男性と私のスパーが、道場では少し話題になっていた様なのです。

話をよく聞いてみると、誰にでもスパーを挑んでき、配慮の足りない蹴りをガンガンに仕掛けてくるやんちゃな白人男性に、私がヤキを入れたように皆は思っていたのでした。

最後に息が止まる程の衝撃を受けた、懐かしい思い出です。



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さて、地下道での衝撃に話を戻します。

狭いところを先に抜けようと、私は足を速め、ぶつからない様に体を斜めに開いたところに、前から来た相手も歩く速度を上げ、私に肘を入れてきました。

予想外の一瞬で避けられもせず、双方の速度が重なった勢いをまともに腹部に喰らい、冒頭の状態に至ったのでした。

もしワザとでなければ、彼は立ち止まって、状況を確認したのではないかと思うのですが、その気配はありませんでした。

私はお腹を抑えたまま、歩く速度を落とさず、反対方向にどんどん進んで行く後ろ姿を見送るほかありませんでした。

「商品さえ持っていなければ」、「急所に入っていなければ」と、言い訳は思い付きましたが、何もできなかった自分自身に、ずいぶん柔らかな性格になったものだと感心しきりでした。


「ベージュのコートのお前、今度会った時には覚えてろよ。」

2022年11月1日火曜日

クロコスニーカー DAMI 名古屋常設販売店

ここのブログ記事で過去3回に渡り、東京都内でのクロコスニーカー ダーミ (DAMI)の常設販売先をお伝えしてきましたが、今回は愛知県名古屋市になります。

ご案内するのは、ジェイアール名古屋タカシマヤです。

JR名古屋駅に隣接しており、名古屋駅で下車後、改札を抜けると、数分とかからずにお店にたどり着ける大変地の利の良い百貨店です。

靴(紳士)売場は、7階の紳士服フロアーにあります。

ただし、靴売場はただ今改装中で、11月18日(金)がリニューアルオープンとなっています。



改装中ではありますが、ジェイアール名古屋タカシマヤでは現在もクロコスニーカーの販売は仮設スタンドで継続されています。

中京地区でダーミをご用命の際には、ジェイアール名古屋タカシマヤへぜひご来店ください。

所在地
〒450-6001 名古屋市中村区名駅一丁目1番4号

電話番号
052-566-8186

2022年10月31日月曜日

クロコスニーカー DAMI 都内常設販売店 その3

一昨日からご案内していますクロコスニーカー ダーミ (DAMI)の都内常設販売先の3店目は、伊勢丹 新宿店です。

紳士靴売り場は、本館に隣接したメンズ館の地下1階にあります。



ダーミの展示は、紳士靴売り場の一番奥にあるハイエンドコーナーと呼ばれる高級靴ゾーンの更に奥のオーダーサロン内です。


現在は、上段のクロコドレス靴 Shikibu から、ダーミの定番パターンオーダーカラーオーダーまでフルラインの展示となっています。

時々、展示場所がクラシックゾーンと呼ばれる隣りのエリアに移る場合もありますので、もし見つからない時は販売員にお尋ねください。

所在地
〒160-0022 東京都新宿区新宿3-14-1

電話番号
03-3352-1111(代)

2022年10月30日日曜日

クロコスニーカー DAMI 都内常設販売店 その2

今回ご案内するクロコスニーカー ダーミ (DAMI)の都内常設販売先2店目は、三越日本橋本店です。

紳士靴売り場は、本館の2階にあります。

三越日本橋本店の本館中央部は1階から5階までが吹き抜けになっており、その2階にあたる部分にパイプオルガンが設置されていますが、紳士靴売り場はその反対側(裏側)に位置します。



シューシャインバーのあるブロックの両端に一箇所ずつ縦長のガラスケースが二つ設置されていますが、ダーミはその一方に展示されています。

三段のガラスケースの上段には、クロコ革と定番クロコスニーカー no. 2979に加え、その紙型を黒バックのパネルに貼り付けて展示しています。

片足にさえ、結構広めな面積のワニ革を必要とするのがお分かりいただけると思います。

所在地
〒103-8001 東京都中央区日本橋室町1-4-1

電話番号
03-3241-3311(代)

2022年10月29日土曜日

クロコスニーカー DAMI 都内常設販売店 その1

クロコスニーカー ダーミ (DAMI) の東京都内の常設販売先は、現在3店あります。

今回ご案内する最初の1店は、有楽町にある阪急メンズ東京です。

館内に入り、5階まで上がると、フロアー全体が紳士靴売り場です。

登りのエスカレータを降り、左のジョンロブと右のジミーチュウの間を進むと、前方やや右の方向にスニーカーワールドと呼ばれるエリアがあり、ダーミはそちらに展示されています。



所在地
〒100-8488 東京都千代田区有楽町2丁目5番1号

電話番号
03-6252-5267(スニーカーワールド)

2022年10月26日水曜日

今になって「断絶」を聞くと

井上陽水の初期の作品に「断絶」という曲があります。

先日偶然、耳にする機会に恵まれました。

メロディーとテンポが良く、私の好きな一曲です。


その一番の歌詞では、夜中に近くの公園でデートして愛を確かめ合っていると、相手のオヤジが出てきて、娘は嫁入り前で近所でおかしな噂が立つと言われるのです。

この曲を最初に聞いた時、私はまだデートをしたことがない子供でしたが、「将来、彼女ができた時、相手の父親が出てきて叱られたらどうしよう、怖いなー。」という思いでいました。

しかし、何十年かぶりにこの歌詞を聞いてみると、父親はごく当たり前のことしか言っていないということに気付くのです。


まず、夜中に娘に会いに来るのが非常識。

近所まで来たなら家に来て、きちんと家族にも挨拶くらいするのは礼儀。

おかしな噂を立てられるような行動をされると迷惑なのは、当然のこと。


二番になると、その歌詞はさらに過激で、オヤジに分かってもらえないのであれば、どこかへ逃げようと相談するのですが、そこにまたオヤジが現れます。

そして、「駆け落ち家出は絶対いけない、なぜなら娘はまだまだ子供だ」と言われます。


相手の親に分かってもらえないからどこかへ行こうというのは、極端に身勝手な解決策。

娘が子供でなかったとしても、駆け落ち家出はその娘を育ててきた親にとっては絶対にいけないこと。

そして、交際相手の親を「オマエのオヤジ」と呼ぶこと自体、十分失礼な話です。


子供の頃はこう言う発想には至りませんでした。

その曲を聞いて、同じ人間が異なる年代でこんなにも正反対の感想を持つようになるとは、不思議なものです。


さて、「断絶」は作者の実体験からできた曲なのでしょうか?

チャンスがあれば、ぜひ伺ってみたいものです。

忘れずに追記しておきますと、私は陽水のファンです。


2022年10月24日月曜日

クロコスニーカー no. 1807 カラーオーダーのブルー


今年の4月に販売を開始した新型のクロコスニーカー no. 1807を、ブルーでご用意しました。


10月6日のここの記事で、no. 1807のカラーオーダーの第一号として、グラデーションのついたブラウンをご案内しています。


そして、こちらもカラーオーダーによる染色前のクロコクラスト革で成形した靴に色付けしたブルーです。


今回のクロコスニーカーも、甲部先端と


踵に少しだけ濃いめのブルーをにじませています。



また、10月17日のカラーオーダーをお伝えした記事では、そのメリットは主に2つあるとご案内しました。

一つは、手染めにより、グラデーションや2色使いが可能なこと。

二つ目は、クラスト革でできたスニーカーを事前にご用意することで、染色前に現物を履いて確認でき、そこからは色を付けるだけになるので、1ヶ月程でお客様にお届けできるということです。



そしてもう一つ、前回の記事でお伝えしていないメリットとして、手染めで色を付けるので、限りなくお好みの色に近づけられるということがあります。

革と染料をドラムに入れて、グルグル回して染色する場合、細かな染料の量、気温や湿度などのパラメータによって、多少の色ぶれが起こる可能性があり、ロットによる個体差がでたりします。

しかし、カラーオーダーの場合、専門家が色を作り、手で染めていきますので、ほぼ間違いなく指定した色に染め上がってきます。




no. 1807の在庫にある定番色では、ブラックとライトグレーをご用意しています。



準備にもう少しお時間をいただくことになるかも知れませんが、もしこれらの2色以外で新型の no. 1807をご希望の場合は、カラーオーダーでとご依頼ください。