2022年10月17日月曜日

新作クロコスニーカー no. 1807 カラーオーダー


上段画像は弊社の新作クロコスニーカー no. 1807を、染色前のクロコ革クラストで作製したものです。

なめした後、脱色した状態のクロコ革でスニーカーを成形しており、ここから専門職人の手によって、色付けすることになります。

弊社では「カラーオーダー」という名称で用意しているイベント用の特別メニューで、これまで定番のクロコスニーカー no. 2979のクラスト版では多くの染色を行ってきました。



このカラーオーダーのメリットとして、まず専門家による手染めの色付けをしていきますので、濃淡のあるグラデーションや2色使いが可能になります。

お好みの色をお選びいただき、配色を楽しんでいただけるのがまずひとつ。



そして、私どもではクロコ革クラストで作ったスニーカーを在庫していますので、染色前に一度現物を履いて、サイズや履き心地をご確認いただくことができます。

サイズに問題なければ、後はそのクラストスニーカーに色付けしますので、商品を仕上げるまでに約1ヶ月という、オーダーにしてはやや短納期でご用意できることもあります。




時々、お客様の中には、このクラストの色のままでお履きになりたいと言う方がいらっしゃいます。

色を付けていない、脱色されたクロコ革ですが、見かけはホワイトなので、世に白いクロコ革の商品があまりないということもあり、珍しいとは思います。



しかし、クラストの場合、無化粧と同じ状態です。

そのまま履いて外出してしまうと、本来ジュワっと染料が染み込んでいく代わりに汚れが入り込んでしまい、それが取れなくなってしまいます。

更に、傷も付きやすいでしょう。



クラストのままお履きになりたいといったご希望を受け賜わった場合、私どもでは透明な溶剤で革の表面をコーティングし、汚れ防止を行なって、お渡しすることにしています。

ただ、あまりこれをお勧めしてはおりません。


本来は染料を入れて完成させるカラーオーダーですから、たとえ汚れ防止を施したとしても、革に色が入っていない分、経年による変色は心配です。

過去何年かの間、結構な人数のお客様にコーティングをしてお届けしていますが、おかしな色になったと言うお話は伺ってはおりません。


ご覧の通り、色の付いていないクロコ革はキレイです。

しかし、できればクラストのままよりは、極薄いグレーでも入れていただき、甲部先端や踵に向け少し濃いくなっていく様なグラデーションをご提案したいところです。

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