先月のオーダー会では、カラーオーダーのメニューで、no. 3680ドライビングシューズをゴールドに染色するご注文をいただきました。

先端と踵底部がダークブラウン系に少し濃くなるグラデーションです。

ご注文時にお客様からは、とにかくカッコ良くして欲しいというご要望をお受けしました。

ご覧の通り、際立ったカッコ良さになったと思います。
しかし、ご注文いただいたお客様の期待に沿ったカッコ良さになっているかどうか、私自身少し心配です。


そして、今回いただいたオーダーでは、左足と右足それぞれに龍と虎をレーザーで焼き入れるタトゥーオプションもご注文いただきました。
さて、今回は特別にこのブログをご覧いただいている皆様に、タトゥーを入れる工程を少しだけご案内したいと思います。

まずは、左足の方から龍のタトゥーを。
最初に絵柄をレーザー加工機に接続されたPCに読み込ませます。

そして、こちらがレーザー加工機の加工台に靴がセットされた状態です。

基本的なところで、レーザー加工機のレーザーを発するノズルは縦横の2軸移動で絵を描いていくので、印刷面を平面にするために、まず靴の内側に平らな固定板を差込みます。
そして、出来上がった印刷面はノズルに対して垂直でなければなりません。
そのために平面のどこをとっても同じ高さになるように、ある程度精度のあるレベル出しを行ないます。
そうしないと、焼き入れる絵柄の線が太くなったり、絵柄が歪んでしまったりするのです。

レベル出しが終わったら、今度はノズルに対し、印刷位置を設定します。
レーザーノズルの先からまずは赤い点の光を出して、絵柄通りに印刷面を何度かなぞることで、正確な位置を特定していきます。

そして、レーザーでの焼き入れが始まります。
印刷時間はほんの数分ですが、レベル出しと印刷位置の特定でかなりの時間を要してしまいます。

レーザーで焼き入れた線画が出来上がりました。

デザイナーにより、龍の色付けが行なわれ、

ここで、タトゥーは出来上がります。

その後、アッパー革に染色を終え、龍のタトゥーのクロコドライビングが完成しました。

右足側の虎の方も、同様の工程を踏みます。

小さな線画の中に色を入れていくのは、結構大変な作業です。

虎の方もうまくいきました。

いい感じになったのではないでしょうか。

このドライビングのカラーオーダーでゴールドを入れたのは、今回が初めてです。
タトゥーの方は他にも選択がいくつかあるのですが、ほぼ毎回虎か龍、または虎と龍です。
なぜか、これらのタトゥーがゴールドにえらく似合っている様に感じるのは、私だけでしょうか。
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