2020年8月9日日曜日

パターンオーダーで受け賜わりました no. 3


前回に続き、パターンオーダーで受け賜わったクロコスニーカー DAMI no. 2979をご案内したいと思います。



今回お選びいただいた色は、COLD BLUE(コールドブルー)です。


ロックの題名で一曲あるのですが、ネットで検索してもコールドブルーではそれ以外の説明は出てきません。


元々ブルーは寒色系ですから、寒さ(COLD)を表す色でもあるのですが、コールドブルーを他のブルー系の色と識別するために言葉で定義するのは少し難しいようです。


色見本を見てもらい、気に入られたお客様が直感でお選びいただくことになると思います。


パターンオーダーというメニューを始めて7年程経ちましたが、私の知る限り、コールドブルーでいただいたご注文はこれが2足目です。



今回のご注文では、革の靴ヒモをアッパーのワニ革と同色にし、それに合わせた様に、ソールはブラックが選択されています。



この後方からのアングルで見ると良く分かるのですが、ヴィンテージ系スニーカーは靴ヒモを同色にすると、アッパー部は全体が同じ色になります。


これは、このヴィンテージ系スニーカーの製法による特徴です。


ヴィンテージ系スニーカーは、染色前のワニ革クラストを裁断・縫製し、裏側の牛革も縫い合わせ、ヒモを通すハトメまで付けた状態で染料とともにドラムに入れ、かき回し色付けされます。


いわゆる製品染めというものですが、その際にラテックスラバーの中敷きの上に貼る革も一緒にドラムに入れますので、ラバーソール以外はワニ革も牛革もすべて同色に染色されます。


お客様がご希望の場合は、革の靴ヒモも同じドラムに入れ、同色にすることができるのです。



上段の画像では消していますが、ご希望によりパターンオーダーではスニーカーを製作したイタリア人の職人が出荷前に中敷きの革の上に銀ペンでお客様のお名前を書き入れています。


 

前回ご案内したアトムもそうでしたが、ワニ革という稀に見る素材で作られたスニーカーは、特殊な色でご用意するとよりその存在感を放ちます。


街を歩けば、気付いた人からの羨望のまなざしを避けられないのではないでしょうか。

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