ヒマラヤという処理を施したワニ革で、二つ折り財布の製作依頼を受け賜わりました。
ご存じの方も多いと思いますが、ヒマラヤは一流ブランドの高級バッグでも有名で、左右の両端に薄く色が付いてます。
本来、ワニ革はなめし工程を終え、染色工程へ移行する前の脱色されたクラストという状態では、全面が白なのです。
しかし、ヒマラヤは完全に脱色せず、本来のワニの色素を残して商品化されたものだそうです。
そして、その製作レシピは非公開とのことでした。
これは私の推測の域を超えませんが、ワニには丸や角の「斑」という他の革にはない特有の模様があります。
その一部の特定部位にだけ色を残すと、それがバッグや財布など製品になった時、真っ白なものよりも一目瞭然で高価なワニと認識されやすいと、どなたかがお考えになったのかも知れません。
今回の二つ折り財布は、開いたその内側も表と同じヒマラヤのワニ革でできた無双と呼ばれるタイプです。
この様な財布は市場でお探しになられても、なかなか見つからないようです。
同じワニ革でも、時々このヒマラヤを模して、両サイドに人為的に色を付けた「ヒマラヤもどき」を見かけますが、それがあとから分かってしまったら、あまりカッコ良くなさそうです。
今回は二つ折り財布を製作した後、少し残った革でカードケースもお作りしました。
特徴あるワニ革で、お揃いの財布とカードケースが二つ同時にあると、カスタムオーダーという贅沢が分かりやすく、きっとそれは相当なオシャレなのではないでしょうか。
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