2021年7月28日水曜日

クロコスニーカー パターンオーダー6型



ダーミでは、パターンオーダーとして、定番型を含んだ合計6型に、革見本の24色からご希望の色をお選びいただき、お客様独自のクロコスニーカーの製作を受け賜わっています。

ご注文後、イタリアで一足づつ作り始めますので、お渡しまでに約3カ月ほどお時間をいただいております。


まず、最初にご紹介する no. 2979は、最も定番型のスニーカータイプで、レッド、ダークグレー、ホワイトの3色は常時在庫としてご用意しています。 


そして、ここに並んだ12足は、パターンオーダーとして、ここ最近のご注文の中からインスタFacebookでご紹介させていただいたクロコスニーカー no. 2979です。




次に、クロコスリッポンをご紹介します。

数年前まで、このホワイトを定番在庫として揃えていましたが、現在クロコスリッポンはパターンオーダーからのみのご提供となっています。


レースアップでヒモを結ぶのが面倒だとおっしゃる方が多いからだと思うのですが、スリッポンはご要望される方が多く、これまで多彩な色でご注文をいただいています。

特に弊社のスリッポンは、革を大きく裁断し、継ぎのない一枚を甲部にあてているところにクロコ使いの醍醐味を感じていただけるのではないかと思います。



さて、3型目と4型目はドレスタイプのスニーカーです。


こちらは外ハネのストレートチップ、no. 3604。

定番在庫では、このブライトンブルーをご用意しています。

外付けのハネが両サイドに大きく広がるので、足入れがしやすく、甲高の方には快適な履き心地をご提供します。


これまで、no. 3604をパターンオーダーでご注文いただいた中には、甲部をプレーントゥにして欲しいというご要望でお受けしたものもあります。

少しだけ追加の費用が発生しますが、ストレートチップの継ぎがなく、一枚で作ることで、贅沢さを強調することができます。



ドレスタイプの2型目は内ハネのストレートチップ、no. 3661。

定番在庫はブラウンです。


よりフォーマルに近い内ハネタイプは、こだわりをお持ちのお客様からいただくご注文が多いように思います。

ドレス靴の内ハネタイプは、ハネが内側に閉じて広がらず履きにくいことから、口説きにくいフランス女性を意味する「フランチェジーナ」とネーミングされたそうですが、本当でしょうか。



最後の2型はミドルカットです。


1型目は足首部をヤギ革でキルティング加工されたクロコミドルカット。



そして、2型目はアッパーの胴部から履き口まで、大きく1枚のクロコ革が使われたミドルカットです。

これらミドルカットの2型は常時在庫にはなく、パターンオーダーのみで受け賜わっています。

ただし、クロコのミドルカットスニーカーと言うアイテムはあまり世に存在しないことから、どちらの型も結構人気です。



高級素材のクロコを使い、お好みの型をお好みの色でお作りする。

違いの分かる男のお洒落。

いかがでしょうか。

2021年7月23日金曜日

クロコスニーカー no. 2979 カラーオーダー



染色前のワニ革クラストで成形されたダーミの最も定番としている型、クロコスニーカー no. 2979です。

このクラストスニーカーはカラーオーダーという特別メニューとして、オーダー会などイベント向けに用意され、ご注文いただいたお客様のお好みの色に専門家が染色を施し、完成となります。



染色は手染めで行ないますので、全体に満遍なく同じ色になるドラムでの染色とは異なり、任意の部位にお好みの色付けが可能です。

例えば、1色でも濃淡を付けたグラデーションや複数色使いなども。



通常オーダー会では10色の革見本を準備し、お客様にお選びいただけるようにしています。

左上からイエロー、グリーン、ブルー、ネイビー、グレー、オレンジ、ブラウン、ダークブラウン、パープル、バーガンディー、レッド。



時々、このクラストのままでお履きになりたいと言ったご要望をいただくことがあります。

しかし、染色前のクラスト革ですから、染料を入れるとジワっと染み込んでいきます。

それと同様にクラストは汚れも染み込んでいき、更に傷もつきやすいという無化粧の状態です。

そのまま履くと、きたなく汚れ、傷だらけになる可能性があります。

もしどうしてもクラストの色でとご要望の場合は、革を汚れや傷から多少は守れるように表面を溶剤でコーティングしてお渡しするようにしています。



ダーミジャパンでは、この染色前のクラストスニーカーを在庫として保有しています。

サイズは、39(24.0~24.5cm)から43(26.5~27.0cm)まで。

お客様にはサイズ確認のために一度ご試着いただき、そのスニーカーを染色に出します。

スニーカーは既にあり、染色するだけですので、ゼロからお作りするオーダーに比べ、あまりお待たせせずにお客様へお届けできるのもカラーオーダーの特徴のひとつです。



基本的に男性ブランドのダーミですが、no. 2979のカラーオーダーでは女性向けサイズをご用意しています。

サイズは、36(22.5~23.0cm)から38(24.0~24.5cm)までです。

彼女向けにはちょっとレアでオシャレな贈り物になるのではないでしょうか。

ただし、サイズが合う合わないがあるので、サプライズプレゼントには向かないかも知れません。


最近、ダーミジャパンのインスタやFacebookでこれまでご用意させていただいたカラーオーダーのno. 2979のいくつかをポストしています。


チャンスがあれば、覗いてみてください。

2021年7月17日土曜日

ブラックのポロサスでクロコショルダー



クロコダイルのショルダーバッグをお作りしました。

実は以前にも同じお客様から、色は違いますが同型のクロコバッグを受け賜わっています。

とても使いやすいとのことで、今回で2本目です。

TPOで使用用途をお分けになっていらっしゃるのかも知れません。

プレゼントという可能性もあるでしょうか。


色はブラック。

通称ポロサスと呼ばれ、ワニの斑の形がキレイにそろったイリエワニを使用しました。

肚(ハラ)ワニの中心部をバッグの胴部にあて、バッグの縦方向中央から斑の形が左右対称に広がる、ワニ革バッグのお手本の様な取り方をしています。


横から見たところです。

クロコのショルダーバッグの場合、ショルダーストラップもクロコを使うことが多いのですが、肩に止まって滑りにくいということで、今回は布製が選択されています。


このショルダーバッグにはハンドルが付いています。

ハンドルにはワニ革が使われています。

ショルダーバッグとの位置付けでお納めしましたが、ストラップを付けなければ、トートバッグと呼んでも良いと思います。

特注のファスナーに、金具はバッグの形とサイズに最適なものを選択後、ブラックのクロコ革に合うように黒ニッケルでメッキを施しています。



こちらは底部です。

底鋲は付いていません。

大きな鋲をたくさん付けて欲しいというご希望をいただく場合もありますが、これはお客様個人のお好みで、今回は底鋲なしで受け賜わりました。


内側にはワイン色のゴート革が使われています。

内ポケットの位置が分かりやすい様に、ステッチが生成り色になっています。


とてもシンプルな構造ですが、機能的。

お客様が使いやすいとおっしゃるのは、この辺が理由かも知れません。

2021年7月16日金曜日

坂道ダッシュ

1年以上も続くコロナ禍で、不要不急の外出を避ける様になったこともあり、相当な運動不足から最近いくつかのことを実感するようになっていました。

まず、お腹周りにお肉が付き、以前の体型が保てなくなってきたこと。

体が固くなり、何でもないと思っていた屈伸運動を負担と感じ始めたこと。

思っていたより腰が曲がり難くなっていたり、腕をグルグル回すとそれだけで肩の関節辺りがゴリゴリと鳴っている様に感じます。

そして、最近気のせいか滑舌が少し悪くなったように感じることなども。

血液循環が悪くなり、脳梗塞にでもなったらどうしようかと心配になってきました。

しかし、スポーツジムなどの密閉空間にトレーニングで息が荒くなっている人達の間に入って行くのは気が進みません。

そこで、朝のラジオ体操に加え、3日に一度は外を走る様にしました。




幸い近所にジョギングコースとして最適な道があり、半キロほど走った先にはくねくねと折れ曲がった坂道があるのです。

もう若くはない体を酷使するようでもありますが、そこで坂道ダッシュをしようと考えました。

時々近所のクラブ活動の高校生たちが2~3人単位でダッシュを繰り返しているのを見て覚えていたのです。




ここがその坂の一番下。

自宅からここまで走って来るだけでも結構な運動になり、最初の1、2回はこの時点で既に息が切れて「はあはあ」言っていました。



勢い良く坂を上り始めるとすぐ左手に地名表記を見つけられ、「別所坂」とあります。


後から調べて分かったことですが、ここは由緒ある坂道の様で、「かつては江戸の人びとが麻布辺りから行楽の地、目黒に入る近道として重要な交通路だった。」そうです。


坂は上に行けば行くほど急になり、最大勾配はなんと13度・23%。

広い東京23区内の坂道傾斜ランキングでも、四輪車が通れる太坂部門で第5位にランクインしていました。


サイトで見つけた案内によると、「江戸時代は雨や雪の日はほとんど通行不可能だっただろう。」とのことでした。



そして、ここがこの坂のメインとなる最終傾斜地です。

坂の端から端まで地図上の距離では100数十メートル、勾配を計算に入れるとおよそ150メートルほどで、そんなに長い訳ではありません。

しかし、これだけ坂がキツイとこの地点ではもう完全に息が上がってしまい、立ち止まろうとする自分をなんとか奮い立たせながら頂上を目指します。


最後の最後が階段になっています。

登り切ってしまうと、ゼイゼイとあえいで数分間の休憩を要します。


頂上にあたる階段の向こうにはこの様なちょっとしたスペースが広がっています。

そして、少し呼吸が元に戻るとガクガクする足にムチを打って、転げ落ちてしまわない程度の速度で坂の下に向け、また走り始めます。

私はここに走りに来た時には、最低でもこの坂道で3回往復することをルーティンにしています。

短時間でも心拍数は上がり、相当な運動量になります。


 最後の階段の途中にこの様な案内板が出ており、次の様に記されていました。

「この辺りは、昔から富士の眺めが素晴らしい景勝地(景色がすぐれている土地)として知られたところ」と。

しかし残念なことに、私はまだここで富士山を見たことがありません。

周りに多くの建物が立ち、当時とは景観が変わってしまったでしょうか。

「苦しい思いで頂上にたどり着いた時、晴れた日には絶景が見渡せるよ。」などと、オキニの彼女をジョギングに誘い出す良い口実になっただろうにと思うのですが。

しかし、体はくたびれて行くばかりで、気が付くと悲しいかなもうそんな青春時代のお話はとうの昔に過ぎ去っていました。

2021年7月12日月曜日

SB808は牛革ドレス靴のカラーオーダー


本来弊社ではクロコ革を使って作製するホールカットのドレス靴 SA808を、牛革で作ってみました。


こちらがその完成品です。



製法はクロコ版と同じボロネーゼ式グッドイヤー。

袋仕立てにしているボロネーゼ式の軽くて返りが良いことに加え、グッドイヤー・ウェルテッドの耐久性があり修理をしやすい構造という良いとこどりの製法です。



もちろんクロコ革で作ったドレス靴と同様に、こちらも染色前のクラスト革で先に靴を成形し、あとから手染めで色付けするというカラーオーダーです。



派手で目立つ色にしたかったので、レッドのグラデーションを選択しました。



今回はイタリア製のクロコスニーカーで言うフレームレッドを再現しましたが、ドレス靴の場合はもっと濃い血の様な赤の方が良かったかも知れません。

次回クロコ版で用意する際には、それを実現したいと思います。

2021年7月9日金曜日

1回目接種

会場に入り受付けを済ますと、待合いエリアで等間隔に並んだイスに腰をつける間もなく、カーテンで仕切られた小部屋のひとつの中に呼ばれました。

白衣の女性から「アルコール消毒のアレルギーはありませんか?」と聞かれ、ないと答えると、イスに深く座り、シャツの袖をまくり腕を出すように言われました。

注射針を刺す部分をアルコールで拭き、まっすぐ前を向くようにと言われると、注射するところを見る間もなく、接種は終わっていました。

痛みはまったくなく、ワクチンが挿入される感覚もありませんでした。

白衣の女性から、「終わりました。少し休んで帰ってください。」と言われ、カーテンの小部屋を後にしました。

外に出て、1回目接種の後処理の受付を済ませ、15分休んで帰ることに。

その休んでいる間に、LINEで2回目接種の予約を取りました。

あまりにも注射をされた実感がなく、針のない注射器を当てただけで、本当は注射しなかったんじゃないのかと疑う程でした。

しかし、3~4時間経った頃から注射された部分を押すと痛みが出てきたので、ちゃんと注射されたのだなと認識できました。

私の1回目のワクチン接種はその程度の感覚でした。



接種会場の方々は多くのご苦労の中、ワクチン接種を実施されているのだとは思います。

しかし、なぜと思うほど運営側に人が多く、余計な工程が多いように感じました。

行政がイベントを設定すると必ずこうなるのでしょうか。

そう言えば、都立や区立の図書館に行っても、どうしてこんなに個々の役割が分担されているのだろうかと感じることがあります。

いくつかの作業を一人が兼務できれば、作業工程がもっと簡略化できるのになどと、新型コロナワクチンの接種会場ではそんな自分勝手なことを考えてしまいました。

2021年7月2日金曜日

カラーオーダーでご用意しました2021 no. 4


今回カラーオーダーでご注文いただいたのは、弊社内在庫も残り少なくなってきたクロコのドライビングシューズです。



カラーオーダーの特徴の一つとして、ご選択いただいた色に濃淡のあるグラデーションを付けられるということがあります。

染色前のワニ革クラストで先に靴を成形し、あとから専門家が手染めによる色付けを行なうからです。

しかし、今回のお客様はグラデーションがお好みではないとのことで、単色の濃いネイビーで染色を受け賜わりました。


結果的にはそのご選択が製品にうまく反映できた様です。



今回のドライビングに使われているワニ革の斑が、ネイビーにとてもマッチしました。

濃いネイビーですが、光沢のないマット調で、それが全体的に良い雰囲気を醸し出しています。



画像では近距離からのフラッシュのせいで、多少ネイビーが明るめに写っていますが、現物は深い紺色です。



単色でしたが、このクロコドライビングは当初のお客様のご希望にうまく沿えたものと少しばかり自信を持っております。